ダブレット(doublet)は、2026年春夏コレクションを2025年6月29日(日)にフランス・パリで発表。
ランウェイには、Snow Manのラウールがモデルとして登場した。
自然豊かなパリ市内の農園にて披露されたコレクションには、大胆に食べ物をモチーフにしたウェアが勢揃い。
バナナの皮に包まれるような佇まいのパーカーやフリルレタスのフリルを全面にあしらったドレッシーなルックなど、野菜のフォルムをダイレクトに落とし込んだ服をはじめ、クロシェ編みでにんじんやかぶなどの野菜を表現したニット、色鮮やかな野菜の刺繍を施したブルゾンなどダブレットらしい遊び心に満ちたルックが次々と登場している。
卵パックや牛乳パックのチェーンバッグ、長靴のつま先から足を入れる変形シューズ、魚の艶やかな皮を表現したパンプスなど、遊び心あふれる小物にも注目だ。
食事を始める時の「いただきます」という言葉は、これから食べる命や自然に向けて、そして食材を生み出したり、食事を用意したりする人々に向けての感謝と尊敬を表す言葉である。
今季ダブレットが「いただきます」という言葉をテーマに選んだ背景には、ダブレットのクリエーションに欠かせない"素材"を生み出す人々への感謝の気持ちがある、とデザイナーの井野将之は語る。新たな素材開発に情熱を注ぐ人々、特に漁業の廃棄網や、食材の廃棄する部分を服の素材へとリサイクルする人々へのリスペクトがデザインに落とし込まれている。
象徴的なアイテムとして、ネットを繊細なニットドレスに昇華したピースや、卵の殻に薄く張った膜から作った繊維による、ひび割れた卵のようなデザインのトップスなどが披露されている。また、キンメダイ漁に使われた漁業網を素材の原料としていることに由来し、魚が網にかかった様子をマスコットで表現したニット、キンメダイのフラップをあしらったジャケットなど、プレイフルなアイテムも揃えている。
加えて、食材を大事に育てて食事のおいしさを追求するように、ダブレット独自のラグジュアリーさを追求したという。泥染めで有機的な色合いに仕上げたテーラードスーツや、ダメージ加工を施したジビエレザーのセットアップなど、個性豊かな素材の見せる表情と、ウィットに富んだアイディアを掛け合わせた、独自のスタイルを提示している。