サンローラン 2015年春夏コレクション - グラムロックの煌めきとジェンダーフリー

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サンローラン(Saint Laurent)が、2014年9月29日(月)に2015年春夏コレクションをパリで発表した。

フランスのシンガー、ALEIDEのエレクトロポップなナンバー『1, 2, 3』で、ショーがスタート。会場には格子のような大きいセットが4つ並べられ、ビートが聞こえると、ゆっくりと回転しながら虹色に輝く。眉は薄く、目元を真っ黒に強調したメイクのモデルたちが、速足で風を切りながらランウェイを闊歩する。

ミニスカートで統一し、ガールズロックな装いを披露した先シーズンから変わり、今季は煌めきを増してグラムロックな雰囲気が打ち出されている様子。またパンツルックが比較的多かったり、ドレスやスカートもどこか中性的な香りが漂っていたりと、どことなくジェンダーフリーな印象も感じさせた。

ロックな要素に欠かせないブラックレザーは、メンズウェアのようにワイルドなデザインが目立つ。長めのトレンチコートやライダースのほか、輝く縁取りのノーカラータイプやラペルの色が異なるもの、スタッズをつけたものなど、キャッチーなジャケットも。また相変わらずタイトなボトムスはややハイウエスト気味で、ミニスカートやショートパンツが展開された。その他、抑圧的なレザーでボディを覆ったジャンプスーツも登場。街中では9分丈のクロップドが主流だが、あえて7分丈を選んでいるのも新鮮だ。

またパンツは、スキニーではなく70年代風のブーツカットに。スモーキングジャケット、ボリューミーなショート丈のファーコート、グラフィカルなストライプ柄ジャケットなどと合わせ、スター気分のコーディネートを披露した。センターシームがかかっているため、華やかな装いもさりげなくフォーマルな上品さを保っている。

最近のコレクションで度々織り交ぜられるポップな柄も、さらにバリエーション豊かになった。ファーストルックを飾ったチェリー柄やスターモチーフ、花柄、ドットはカラフルな色合いでワードローブにキッチュでレトロな明るさをプラス。またレオパードはジャケットやシャツ、ベルトなどに時折用いて、スパイスの効いたコーディネートへ。

ドレスやインナーのデコルテや胸元の見せ方も印象的だった。ボーダーカットソーやパーティスタイルのドレスは、みぞおち辺りまで露出されており、かなり大胆な仕上がり。しかし首に巻いたスカーフもあってか、セクシーというよりは60年代後半から70年代前半のロック歌手のようなイメージ。足元に合わせた、チャンキーヒールのストラップサンダルも当時のスタイルを彷彿させた。