生きて帰り、生きて還す。戦場の海から命を救い続けた、駆逐艦「雪風」の史実に基づく物語。真珠湾奇襲攻撃による日米開戦以降、ミッドウェイ、ガダルカナル、ソロモン、マリアナと、すべての苛烈な戦いを生き抜き、どの戦場でも海に投げ出された多くの仲間たちを救い、必ず共に還ってきた一隻の駆逐艦があった。その名を「雪風」。いつしか海軍ではこの艦を“幸運艦”と呼ぶようになる。それは沈着冷静な艦長・寺澤の卓越した総艦技術と、下士官・兵を束ね、彼らから信頼される先任伍長・早瀬の迅速な判断によるものだった。時にぶつかりながらも、互いに信頼し合っていく二人。そして「雪風」は、ついに日米海軍が雌雄を決するレイテ沖海戦へと向かうことになる。
映画『雪風 YUKIKAZE』は、太平洋戦争中に実在し、戦争を陰で支えた一隻の駆逐艦「雪風」にフォーカスした作品。主演の竹野内豊が「雪風」の艦長・寺澤一利を演じる。太平洋戦争の渦中から戦後、さらに現代へと繋がる激動の時代を懸命に生き抜いた人々の姿を、壮大なスケールで描き出す。