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ディースクエアード(DSQUARED2)が、2014-15年秋冬メンズコレクションをイタリア・ミラノで発表した。ステージの幕が開けて現れたのは、軍隊の刑務所のようなセット。その中から脱走した男を確保するような演出でショーはスタートした。
まず目に飛び込んでくるのが、ミリタリーのモチーフ。救助用のオレンジを表にしたMA-1やパラシュートベストをテーラードの中に組み込んでいる。MA-1のバックには「CATEN’S PENITENTIARY(ケイティンの刑務所)」の文字が書かれている。
ブランドを象徴するデニムはいつも以上に充実している。ダメージ加工を施したGジャンとデニムパンツのセットアップには、テーラードジャケットやダッフルコートを合わせて。ウエストでデニムとウールを切り替えたピーコートもある。
味付けのスパイスは、ニットキャップと黒縁メガネとワークブーツ。ワイルドな雰囲気の中にどこか幼さが見え隠れするのは、この調味料の影響が大きい。カラーパレットは、グレー、ブラック、デニムのブルーを基軸に、オレンジ、ワインレッド、ブラウンを挿している。
中盤で流れた曲はビリー・ジョエルの「マイライフ」で、ラストの曲はシド・ヴィシャスの「マイウェイ」。今シーズンのミラノは色やアイテムの流行の足並みが驚くほど揃っているが、ディースクエアードはMA-1を除けば我が道を邁進しているように見える。「自分たちの信じる道をひたすら突き進む」――、そんな2人の信念と覚悟が垣間見えたコレクションだった。
Text by Kaijiro Masuda(FASHION JOURNALIST)
