テルズイット(TELLSIT) の2012-13年秋冬コレクション。テーマは「PRESSURE」。「全力な人間だと、人間関係や、社会ではぶつかる事が多くなって来てしまう。そんな時こそ少年の心を忘れないで、遭遇するプレッシャーと遊ぶように生きて行きたい」と語るデザイナー鯨井は、プレッシャーを様々な形で洋服の中に表現した。

カラーパレットは、ネイビー、グリーン、ホワイト、ブルー、レッド、などを使用。アイテムはデニムパンツ、ジャケット、コート、ニットカーディガン、ネルシャツ、レザージャケット、スウェットパーカーなどが登場した。ニットの柄には歪んだストライプ、ジップ柄、手の形などが施されているが、これは具現化された"プレッシャー"だという。

レザージャケットで、ニットを斜めで編み込むという変わった手法で、プレッシャーを表現した。会場奥に飾られた2つのジャケットは全てをニードルワークで完成させ、アナログな手法によって特別な一着に作り上げた。素材には羊毛を使用し、肩の近くには空を飛ぶことのできる鳥を自由の象徴のようにあしらい、裾と袖には葉を飾った。素材の温かみや、デザインへの思いやりを感じ取る事ができる服だ。

「PRESSURE」
"誰かに怒られそうな感じ、子どもの頃、怒られる時。大人になっても怒られる時。目つきが変わる。全力で歌い。全力で笑う。全力で走り、全力でたたく。全力で傾け、全力で捧げる。徐々にスピードが上がってくる。噛み合ない歯車。生き ていると真っ直ぐなものはたたかれ、ゆがみ、トゲは刺さり、絡まっていく。プレッシャーと遊んでくる。the mind we live"(プレスリリースより)