2011年10月22日、Mercedes-Benz Fashion Week TOKYOの最終日に行われたファッションイベント「VERSUS TOKYO」の一環としてトークイベントが東京ミッドタウンにて開催。この日、2012年春夏コレクションのショーやインスタレーションを無事終えたばかりのブランドのデザイナーが一同に集結し、一段落した心境や裏話を語った。

「VERSUS TOKYO」の発起人であるTHE CONTEMPORARY FIX 吉井雄一氏の司会進行のもと、トークショーがスタート。参加メンバーは、ファセッタズム(FACETASM)デザイナー落合宏理氏、プランピーナッツ(plumpynuts)デザイナー 大道みゆき・喜多あゆみ 両氏、フェノメノン(PHENOMENON)デザイナー オオスミタケシ氏、ディスカバード(DISCOVERED)デザイナー 木村多津也・吉田早苗 両氏、ウィズリミテッド(WHIZ LIMITED)デザイナー 下野宏明氏、ソーイ(soe)デザイナー 伊藤壮一郎氏の6ブランドから計10人。

左) 吉井雄一氏(左)とFACETASMデザイナー落合宏理氏(右)
右) PHENOMENONデザイナー オオスミタケシ氏

まず、それぞれが発表直後の心境について話し始める。
活動10年目にしてデビューコレクションを終えたファセッタズム(FACETASM)の落合氏は「楽しかった。ショーは20年来の夢だったので特別な日になった。」とコメント。
プランピーナッツ(plumpynuts)の大道氏と喜多氏、またウィズリミテッド(WHIZ LIMITED)の下野氏はリアルクローズを提案するブランドが、どのようにランウェイ形式で発表するかを初めは模索したが、結果としてとても楽しめたと語った。
フェノメノン(PHENOMENON)のオオスミ氏は、吉井氏から「BGMが終始山下達郎で会場が1つになったよね」と言われると「狙い通りです笑」と一言。
オンリーショップを持たないディスカバード(DISCOVERED)の木村氏と吉田氏は、唯一お客さんと接せられる場であるコレクションを大いに楽しんだ様子。
ソーイ(soe)の伊藤氏は、野外でのインスタレーションを予定していただけに「天候を気にして、生きた心地がしなかった」と胸の内をさらした。本番直前に晴れ間が覗き、成功を収めたインスタレーションだが、雨により前日に予定していたセットが組めず、当日の朝8:00にコンセプトの変更案が決まったことも明かした。

一般公開されていたこのイベントだが、取材関係者からの質問を受ける一幕も。今後の開催予定を聞かれ、吉井氏は「簡単にやれることではないけれども、もっとブランドや国を越えてやっていければ理想。希望としては来年のこの時期にまた開催したい。」と返答した。

また今回の参加ブランドにおける選択基準を聞かれ、初めての試みとして日頃から交流のあるブランドにオファーをかけたというが、デザイナーの代わりがきかず、その人でなければ意味がないと感じさせるようなブランドを選んだのだそう。

最後に、それぞれのブランドが今後の豊富として前向きなコメントを綴りトークショーは終了。服作りで表現するデザイナー達は、人前で話すのに緊張した様子であったが、言葉少ないながらにも、思慮深い一面を垣間見ることができた。東京のファッションシーンを担うデザイナーが一堂に会した貴重なトークイベントであったといえる。

またイベントオリジナルTシャツがZOZOTOWNで限定受注販売されることも発表された。マスターマインド ジャパン(mastermind JAPAN)デザイナー本間正章氏が監修し、ロゴTシャツのバックプリントには参加ブランドロゴが並んでいる。この他にも、今回発表したブランドの各コレクションから1ルックずつ受注発売限定で生産されるという。詳しくはZOZOTOWNへ。