2010-11A/Wコレクションでデビューした、前衛的なアプローチと繊細なものづくりを取り入れ「ベーシック」を基本としたモダンな服を、香りと共に提案する日本のブランド「AMBELL(アンベル)」。そのAMBELLがアメリカ抽象絵画の巨匠バーネット・ニューマン(Barnett Newman)にインスパイアされた2011-12A/Wコレクションを発表した。「INTEGRATION OF FIELD(= フィールド・場の統合)」が今シーズンのコレクションテーマ。
バーネット・ニューマンの作品で有名な、巨大な色面に現れる縦線“ZIP”をモチーフとして使用。あたかもワンピースやスカート、シャツなどのアイテムをキャンバスのごとく見立てているかのように、大胆に配置している。
シルエットやフォルムは、ニューマンなどのアメリカ抽象表現主義の画家たちが活躍した1950年代のもので、すっきりとしたフェミニンなものになっている。そこに柄や色を巧みに施すことによってAMBELLらしいエレガンスさをプラス。“ZIP”を使ったユニークなチェックや、大きめの千鳥格子がインパクト大。
また異素材をミックスすることでアイテムのバランス感をうまくコントロールしたり、パターンの上手さによって、絶妙なボリュームを生み出している。カラーパレットは、ブラック、ホワイト、グレー、ネイビー、ベージュをメインに、鮮やかなブルーやオレンジ、ワインレッドなどを差し色に使用。グローブやベルトに付けられたファーはコーディネートのアクセントに。
素材には長く着て風合いの出る生地と肌触りの良い生地を使用するなど、こだわりを感じさせる。着る女性が内面からラグジュアリーを感じる、おしゃれを楽しむ大人の女性のためのコレクションだ。