明治の人気チョコレート菓子「きのこの山」とジュンコ コシノ(JUNKO KOSHINO)が異色のコラボレーション。2025年10月14日(火)、渋谷ヒカリエにて開催されたイベント「きのコレ」にてコシノジュンコが特別に制作した衣装を披露した。
チョコレート菓子「きのこの山」誕生50周年を記念し、世界的デザイナー・コシノジュンコとタッグを組んで実現したファッションショー「きのコレ」。コシノジュンコにとって、食べ物をテーマにしたデザインは初めての挑戦だ。
今回のショーは「お菓子を食べる楽しさを自由な発想でファッションに落とし込み、夢と遊び心のあるコレクションに仕上げた」と語る。きのこの丸みを際立たせたキュートなフォルムを軸に、”食べたくなるようなモード”を表現している。また、素材には、チョコレート製造の工程で廃棄されるカカオの皮を混ぜ込んだオリジナル合皮「カカオハスク」を用いた。
ランウェイには、「きのこの山50周年アンバサダー」を務める俳優の森崎ウィンも登場。実は“たけのこ派”だという森崎だが、オールチョコレートカラーのロングジレを纏って「きのコレ」を盛り上げた。
最初に登場したのは、「きのこの山」のかさの部分を思わせるスカート。「カカオハスク」のハリを活かしたぷっくりとしたシルエットが愛らしい。「きのこの山」の表面のくぼみを彷彿とさせるドレープで陰影をつけることで、まるでチョコレートのような、滑らかで艶のある表情を引き出している。
目を引くのは、丸みを立体的に表現したフォルム。ボディ全体できのこのフォルムを表現した半円状のワンピースや、ウエスト部分から足首に掛けてVラインを描くスカートなど、大胆で構築的な設計はジュンコ コシノならでは。袖と裾がふっくらと広がるロングベストは、アシンメトリーなデザインが特徴的だ。
ショーの後半では、形を保っていたチョコレートがとろけていくかのようなロングデザインのウェアが登場。例えば、ロングワンピースは、胸元や裾が波状になっており、今にもこぼれ落ちてしまいそう。メンズのジレは、床につきそうなほどの長さが印象的だ。
また、ユニークなディテールにも注目だ。「きのこの山」のチョコレート部分にそっくりなバッグや、頭にキノコが生えてきたかのようなヘッドピース、丸く立体的なポケットなどがアイキャッチ。まさに”きのこ尽し”のコレクションとなっている。
可愛らしいコレクションの中にも、メタリックゴールドを配することで、ジュンコ コシノらしいモードなエッセンスをプラス。フレアスカートにファスナーを走らせたり、ライトを受けて煌めくロンググローブを合わせたりすることで、ワントーンで統一したスタイリングを引き締めている。
なお、イベントの前半では、ジュンコ コシノの最新コレクションが登場。タイトなフォルムと構築的なフォルムを組み合わせた近未来的なシルエットと、陰と陽を描くような切り返しデザインが印象的なウェアが次々と披露された。