エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)2026年春夏コレクションが、2025年9月25日(水)、イタリア・ミラノで発表された。
巨匠、ジョルジオ・アルマーニ亡き後、初のコレクション発表となったエンポリオ アルマーニ。ジョルジオ自身が最後に関わったコレクションのひとつであり、ブランドにとっても節目となるこのショーは、彼の残した遺産を改めて見つめ直す機会となった。
全体を通して、旅の気配を感じさせるピースが提案されている。コレクション冒頭では、サンドウォッシュ風のリネンジャケットやベージュのコットンワイドパンツなど、砂漠や土を思わせるアーストーンのアイテムが次々にラインナップ。ゆったりとエフォートレスなシルエットが、旅先での開放的なムードを呼び起こす。
ショーが進むにつれ、テクスチャーは光沢を帯び、よりいきいきとしたタッチに。韓国の伝統衣装・チマチョゴリを思わせるデザインのサテンブラウスや、ジオメトリックな総柄プリントを配したジャケット、着物の帯風ベルトを配したドレスなど、世界各国の民族的なエッセンスを引用したピースが多彩に登場し、異国情緒を漂わせた。
全体として流麗なドレスやテーラードを中心に据えつつ、時折スポーティなディテールでアクセントを添えているのもポイント。淡いブルーのシアーブルゾンは、ウエスト部分のドローコードでアクティブな表情をプラス。軽やかなノースリーブトップにはトラックジャケットを思わせるカッティングが見られ、シアーパンツはウエストのゴム使いで実用性を高めている。
コレクション終盤にかけては、みずみずしい煌めきを湛えたピースが勢揃い。まるで人魚の鱗のように光沢を放つスパンコールパンツや、ラインストーンがまばゆく輝くマイクロブラ、ビーズやスパンコールが星のように流れるシアードレスなどが登場し、夢心地な余韻を残した。