ルール ロジェット(leur logette)の2025-26年秋冬コレクションが発表された。テーマは“ザ ロマンティック ホテル(The Romantic Hotel)”。

ソフィ・カルのアーティストブック「ホテル」を着想源に

フランスを代表する現代アーティスト、ソフィ・カルによるアーティストブック「ザ ホテル(The Hotel)」。彼女がイタリアのホテルで働きながら宿泊客の部屋を密かに撮影し、生活の様子を映し出した1冊だ。

ここで題材となったホテルという空間は、訪れる人々をノスタルジックな雰囲気で優しく包み込み、心の奥底にある感情を呼び覚ますような、現実と夢の狭間に存在する場ともいえるのではないか。そう考えたルール ロジェットの2025-26年秋冬コレクションでは、「ザ ホテル」を着想源に、幽玄な美しさを内包するホテルで見出される、興奮と心の静寂を表現した。

ホテルのリネン類着想ファブリック

特徴的なのは、ホテルの静けさを表す柔らかなファブリック使い。中でも、ビジューの装飾が煌めくホワイトのコットンシャツやパンツは、ホテルのリネン類を思わせる。

また、まるで日差しを柔らかく遮るカーテンのような、オーガンジー仕立てのシルクドレスも。透け感のある素材に、ベルベットのリボンをアンティークビーズで刺繍したインナーを合わせた。

壁紙イメージのオリジナルプリント

クラシカルなホテルに見られる、花柄の壁紙をイメージしたオリジナルテキスタイルは、シアートップスをはじめ、キュプラツイルにシワ加工を施したリラクシングなセットアップなどに採用。セットアップに用いたテキスタイルは、ヨーロッパの古い壁紙から図案を考案したという。

ランジェリーライクなディテール

繊細なレースを組み合わせたランジェリーライクなアイテムは、ホテルに流れる悠々とした時間に最適。背中が大きく開いたホルターネックワンピースは、スカート部分でレースを切り替えたデザインに。また、ビジューを連ねたビスチェ付きトップスも登場。誰にも見られることのない、ホテルの部屋内での気の抜けた心情を示すように、いずれも大胆に肌が透けて見えるのが特徴だ。