Y-3(ワイスリー)の2024年春夏コレクションが発表された。
アディダスがスポーツウェアで培ったイノベーションのレガシーと、山本耀司が誇るエレガントにしてアヴァンギャルドな美意識を融合させ、モダンなスポーツウェアを提案するY-3。今季は、有機物と合成物の対立から斬新な美が生み出される世界「Contra-Natural」をコンセプトに掲げた。
“自然と人工の衝突”というテーマは、カラーパレットに最もよく反映されている。コレクションを彩るのは、Y-3を象徴するブラックやソリッドグレー、ホワイトのほか、今回新たに加わったクレイブラウン、メサ、シャドーレッド、ミントの4色。これらの新色は、自然の力で金属を覆いつくし、バーガンディレッドの錆色からミントグリーンの緑青へと変える酸化のプロセスから着想を得たものだという。
自然の力による“酸化”をプリントで表現したウェアにも注目。FIFAワールドカップ2006で初登場したアディダスのサッカーユニフォーム「チームガイスト」から着想を得たロングワンピースやトップスには、サビのデジタルグラフィックをプリントしているのがユニークだ。
アディダスのアイコニックなスーパースタートラックスーツは、等高線を思わせるゆるやかな曲線のパイピングを施して再解釈。シルエットはオーバーサイズ、あるいは極端なミニサイズに仕立て、都会的かつモードな雰囲気を演出した。
アディダス オリジナルスのアイコンを山本耀司の視点から破壊的に再創造したフットウェアにも注目したい。たとえば、「Y-3 STAN SMITH」や「Y-3 COUNTRY」、「Y-3 GSG9 LOW」には高級感溢れるプレミアムレザーを使用し、パイピングディテールをオン。また、Y-3史上最も先進的なシルエット「Y-3 GENDO」がカムバックするほか、「Y-3 KYASU」もローカットとハイカットの両方で再登場する。