パトゥ( Patou) 2022年春夏コレクションが発表された。
ギョーム・アンリが手掛ける、新生パトゥの5シーズン目。ここ2シーズンは、ドレッシーなピースが目を惹いたパトゥだが、今季はよりデイリーで纏いやすいカジュアルなムードを強めた模様。ブランドらしいボリューミーなシェイプのブラウスやドレスは継続しながら、パリシックなときめきを宿したコレクションに仕上げている。
印象的なのは、セーラーカラーのように大きな襟を、立体的なフォルムに仕上げたアウター群。カーキのショート丈ジャケットは、ラフに着こなしながらも、パンツ×スカートの3ピースで提案することで、シックなスタイルへと昇華。またネイビーのジャケットは、ロング丈のブラウスを裾から出したコーディネートで、洗練されたアクティブなスタイルを演出している。
これまで艶やかなフローラルなどを展開してきたパトゥだが、今シーズンは“まるで絵画”のような美しい街並みがキーモチーフとなる。淡いピンク×水色に浮かぶ街は、まるでおとぎ話の世界に出てくるかのようにファンタジック。ルックでは、絵と絵が重なりあうレイヤードスタイルを提案することで、角度によって異なる街並みの風景を楽しむことができる。
こうしたロマンティックなムードに意外性を加えるのは、ややストリートなエッセンスだ。例えばオーバーサイズで仕上げたフード付きコートは、背中に大胆なグラフィックを配して。(とはいえ、そのモチーフは童話『長靴を履いた猫』を連想させる。)またモノクロのジオメトリックなドレスは、ブラックのミニスカートとコーディネートすることで、ややラフな表情へと変化球を加えている。
今季はブランドロゴを用いたアイテムも目立つ。タンクトップやスウェット、アウターから、バケットハット、異なるサイズを揃えるトートバッグといった新作アクセサリーまで。また耳元には、大きなタッセルがぶら下がるイヤーアクセサリーをセレクトしており、鮮やかなピンクやブラックといったカラーを取り揃えている。