ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)は、2021-22年秋冬ウィメンズコレクションを発表した。
「NEXT CHAPTER」をテーマに据えた今季は、“ロボット”に象徴されるフューチャリスティックなテクノロジーをキーワードに、きらびやかな90年代ファッションの美学を再構築。デジタルとリアルを行き来する間に起こる変容や思いがけない効果を、未来へと向かっていく好奇心や高揚感とともに表現した。ドルチェ&ガッバーナならではのクラフツマンシップ、華やかなディテールを随所に散りばめながら、新たなジェネレーションに向けた現代のスタイルを組み立てていく。
ランウェイには、イタリア技術研究所(IIT)が手がける2体のロボットが登場した。
象徴的なのは、近未来を思わせるメタリックなピースだ。サイケデリックな模様をあしらったミニドレスには、ロゴを配したPVCを上から重ねてより一層スぺーシーな佇まいに。その他にも、ギザギザ模様を走らせたシルバーのメタリックパンツや、オールシルバーのワンピースなどが登場。
かっちりとしたジャケットとメタリックパンツを組み合わせたルックでは、グリーン、レッドなどインナートップスのカラーとパンツのカラーを連動させ、まるでユニフォームのように統一感のあるスタイリングを打ち出した。
加えて、ヴィヴィッドな色使いも特徴的。液晶画面のカラーバーを思わせるモヘアニットは、柔らかな質感と溶け出すかのような配色が相まってどこかノスタルジックな雰囲気に。ビッグサイズのダウンジャケットは、光沢感のある表地にレインボーカラーをのせ、ペイントモチーフのボディスーツに羽織ったフェザーのボレロには、コーラルピンクやライトブルーなど淡い色を中心にしたマルチカラーを落とし込んだ。
チェーンやパール、ビジューなどのデコラティブなディテールを用いたルックは、ヴィンテージ感のある佇まいを演出。ブラックのシースルーブラウスとタイトスカートのルックをはじめ、キルティングのセットアップ、ミニ丈のブラックドレス、ツイードコートといったシックなコーディネートに、何重にも重ねたアクセサリーが華やかさをプラスしている。
また、大粒パールを編み込んで仕立てたミニドレスや“DG”ロゴ入りコインを並べたドレス、“DG”ロゴのメタルパーツとチェーンを組み合わせて仕上げたドレスなども登場。全面ビジューで埋め尽くしたコートやミニドレスは、ビジュー表面のカットが様々な角度から光を反射し、ひときわ存在感のある輝きを放っている。
極端に強調されたボディラインにも注目したい。マイクロ丈のミニドレスやタイトなボディスーツ、ウエストを絞ったパワーショルダーのテーラードジャケット、スキニーパンツなど身体の輪郭線を強調するウェアが散見された。その一方で、ダウンジャケットやファーコート等は、身体を覆うダイナミックなオーバーシルエットに。砂嵐のようなモチーフやオーロラカラーなど様々な柄を組み合わせたダウンコートは、所々に切れ目を施すことで動きをつけ、フレキシブルかつユニークなフォルムに仕上げた。