08サーカス(08sircus)の2021年春夏ウィメンズコレクションが発表された。

風を孕んで歩みゆく──

ヨーロッパヴィンテージに着想を得た、今季の08サーカス。ふわりと空気を孕んだフォルムや上品なギャザーなどのクラシカルな要素を取り入れつつも、そうした懐かしさを洗練されてぴんと張り詰めた佇まいへと昇華した。

クラシカルなギャザー

ウエストやスリーブにギャザーを寄せたノーカラーのワンピースは、そのディテールからいえばヴィンテージ感の漂うものであるが、霧に濡れたような素材感で都会的な雰囲気に仕上げた。あるいは、軽く透け感のある生地には、繊細なプリーツにランダムなうねりを施すなど、上品さのなかに遊びも加えられている。

ふわりと揺らめくフォルム

ふわりと空気を含んで、すとんと落ちるようなシルエットもまた印象的だ。とりわけスリーブにはボリュームを持たせ、優美な膨らみを示している。バックだけをAラインのシルエットで仕上げたワンピースにはベストを添えて、前で結ぶか後ろで結ぶかで見え方を変化させることができるなど、軽やかなフォルムの戯れも楽しめる。

柄の戯れ

アルファベットをコラージュして作り上げた大胆な柄は、重すぎないドレープを描くワンピースなどに。また、このアルファベット柄をさらに細かく分割して再度組み合わせ、抽象的な模様へとアレンジした柄や、モールス信号に触発されたドット柄など、遊びを効かせつつもクリーンな雰囲気を漂わせる柄が、軽やかなテキスタイルにのせられている。