ヴェルサーチェ(VERSACE)の2019-20年秋冬ウィメンズコレクションが、2019年2月22日(金)、イタリア・ミラノで発表された。
今シーズンは、ブランドが持つラグジュアリーなムードと、90年代のグランジファッションの融合を試みている。たとえばゴージャスなブローチをあしらったニットは所々ほつれていたり、贅沢なツイードの生地を使ったワンピースの裾は未完成のまま安全ピンで留められていたりといった具合だ。
グランジファッションの象徴であるTシャツも登場。フロントに配したフォトグラフは、ヴェルサーチェが"ブロンド"のフレグランスを発表する際に、ドナテラ・ヴェルサーチェを起用したキャンペーンビジュアルだ。1980年春夏コレクションを皮切りに、20年に渡りヴェルサーチェのキャンペーンに携わった写真家リチャード・アヴェドンが、1995年に撮影したポートレートを復刻した。
"ブロンド"にインスピレーションを得た香水モチーフは、煌びやかなビジューとしてスカートの上で表現されたり、立体的なチャームとしてチェーンバッグのショルダーに飾られたりもしている。
新しいレンズを通してメゾンのハウスコードに向き合っているのも今季の特徴で、これまで多用されてきたメデューサに匹敵するほどの存在感で、バロッコ Vを起用。ハイブリッドなトレンチコートのアームにはキルティング加工で、ダブルブレストのジャケットには格子状のパターンで表現している。新しいハンドバッグライン「Virtus」にも、バロック調のV金具を大胆に配した。
なお本コレクションは、マイケル・コース(MICHAEL KORS)(現カプリ・ホールディングス)によるヴェルサーチェ買収後、初のウィメンズメインコレクションである。