アキラナカ(AKIRA NAKA)が2017-18年秋冬コレクションを発表。今シーズン打ち出すのは、日本の感覚で生み出す“新エレガンス”だ。デザイナー・中章が考えるそれは、直接的なジャポニズムではなく、インスパイアされたものを日本人の美意識・フィルターを通して紐解くということ。
そんな思考で生まれたのは、様々な文化を融合した「無国籍なミックススタイル」。中世ロシアの服、中国の陶器、トルコの民族衣装など、複数の国々のテイストを感じさせるウェアを展開した。架空の動物が描かれたプリントをあしらったシャツやパンツは、どこの国か分からないエキゾチックな雰囲気を醸し出している。他にもゾウの刺繍や船に乗った僧侶のようなモチーフを採用。僧侶が描かれたトップスは切り込みが入れられており、センシュアルに肌がちらっとのぞく仕掛け。
存在感を放つ、パール使いのウェアもキーアイテムだ。ベルベットのロングワンピースには腰の辺りにパールが取り付けられ、スリットからは花の刺繍とスイス製の繊細なレースが顔を出しエレガントな雰囲気だ。もう一方のニットワンピースは、バストラインにパールを並べた遊び心のある仕上がりに。
アキラナカが得意とするニットは今季も豊作。モヘアとベルベットのヤーン編みを組み合わせた異素材ミックスのものや、カジュアルなフィッシャーマンニットにフラワー柄を合わせたデザインと、テーマである「ミックススタイル」が直接的に表れている。
そして、今シーズンからジュエリーラインを始動。淡水パールやべっ甲など生っぽいローマテリアルを使用して作られたネックレスやピアス、リングはどれも建築的でモダンなデザイン。繊細というより、インパクトのあるサイズ感が特徴だ。着こなしをぐっと洗練したスタイルに導いてくれる。