![fashionpress[ファッションプレス]](/img/common/logo_0119_1928.svg){kind=logo}
モトヒロ タンジ(Motohiro Tanji)が2016-17年秋冬コレクションを東京・渋谷ヒカリエで2016年3月17日(木)に発表した。テーマとなったのは「空間の歪み」。会場の客席に置かれた椅子は、高さがランダムになっており“ズレ”のある空間だ。
カラーは、ほとんどがモノトーンやネイビーといったベーシックな色合い。そこにいつものように立体的な編地を組み合わせていく。ケーブルやリップル、ゴムといった様々な編地が入り乱れ、柔らかなニットの素材をより有機的なものにする。
「歪み」「ずらす」「回転させる」がキーワードとなった今季のワードローブには、裾を前にずらしたり、襟ぐりをいくつも作ってアシンメトリーに被せたり、身頃を横にねじったりといった、様々なギミックが施された。トップスは上下がさかさまで、マフラーはアーム部分を変形させたニットを巻き付けているようだ。
いびつな形のニットに合わせられたのは白いTシャツとビンテージデニム。今季のスタイリングには、クリエーションを変えずよりデイリーに着られるアイテムを提案するというデザイナーの丹治基浩の考えがあった。シンプルがベースだからこそアーティスティックなデザインがショーの中でもより際立っていた。
「来シーズンからはニットの良さを思う存分発揮できる秋冬コレクションのみでランウェイを行いたい」と語っていた丹治の言葉から、次のショー形式での発表で、さらに力の入ったクリエーションが期待できそうだ。
