アンダーカバー(UNDERCOVER)は、2026年春夏メンズコレクションを発表した。
今季は、2025-26年秋冬ウィメンズコレクションに続き「but beautiful」をテーマに据え、アーカイブの2004-05年秋冬コレクションにオマージュを捧げる。アンバランスなデザインは引き継ぎつつ、ウィメンズよりもシンプルに削ぎ落した印象で、より日常的に着やすいウェアに仕上げている。
特徴的なのは、ゆがんだデザイン。ジャケットやカーディガンの前合わせはうねるような曲線を描き、背中の中心線やサイドに配されたステッチなどもやはりカーブしている。
エマ・ベネットの絵画モチーフを配したシャツや、チェック柄シャツコートのボタンは色・大きさがバラバラのものをあえて不均一に配置することで、ゆがみをより一層際立たせた。また、左右で袖の長さが異なるニットも登場している。
服の目立つところにあえて取り付けられたタグもアイキャッチ。本来服の裏側に配されるはずのタグを、あえて表側の唐突な位置に配している。
タグの他にも、ディテールで遊び心を効かせたウェアが散見されている。ジーンズにはビーズ刺繍もしくはタグを施し、2004-05年秋冬コレクションのインスピレーション源となったミュージシャン、パティ・スミスによる「People Have the Power」の歌詞を印象的にあしらった。チャイナカラーのシャツには犬の刺繍をワンポイントで施したほか、ビーズ刺繍のロゴとラメのラベルでアクセントを効かせたチャンピオン(Champion)のコラボレーションスウェットも登場している。
アクティブな日常を彩るアイテムも目を引いた。立体的なポケットを前後に複数配した機能的なパーカや、ディッキーズ(Dickies)とタッグを組んだワークジャケット、抽象的な柄を配したウーフォス(OOFOS)のリカバリーサンダルなどが登場している。
ウィメンズでは“ぬいぐるみドレス”として登場したパフィーなウェアは、メンズではシンプルな中綿ジャケットとして提案。動きのあるキルティングデザインを踏襲しつつ、デイリーに着られる佇まいに仕上げている。