アクネ ストゥディオズ(Acne Studios)は、2026年春夏メンズコレクションをフランス・パリで発表した。

自然体のミックスコーデ

2026年春夏シーズンは、直感的なミックス感覚を大切に、気取らないスタイルを提案。イメージソースは気軽に服を着て、自由を謳歌する大学生や若者たち。特にスポーツをしない時でもストレッチの効いたスポーツウェアをまとってみたり、異なる雰囲気のアイテムを一緒に身に着けてみたりと、自然体な装いが提示されている。

たとえば、褪せたような質感のジーンズに鮮やかなフラワープリントのシャツを合わせたルックや、ヴィンテージ感のある色味のラフなフーディーにパリッとしたレザーパンツを合わせたスタイリングなど、意外性のある組み合わせが散見された。柔らかな起毛感のモヘアニットとコンパクトなショートパンツ、ミリタリー調のボンバージャケットと端正なトラウザーズと、あえて異なるカテゴリーからアイテムを選んでコーディネートすることで、ユニークなスタイルを構築している。

自分の意思を貫くナードスタイル

アクネ ストゥディオズのクリエイティブディレクター、ジョニー・ヨハンソンが「ちょっとオタクっぽくて、でも静かに自信を宿した姿勢。それが、完璧さなんかよりずっと魅力的」と語っているように、自分の意思を貫くナードスタイルのクールさを表現しているのも今季の特徴。

象徴的なナードスタイルとして、スウェットパンツにオーバーサイズのチェック柄シャツ、1970年代風の大きなアビエーター型アイウェアを合わせたルックが登場。さらに、変形デザインのシャツジャケットや、カタカナのロゴを配したジャストフィットのニットポロ、“だまし絵”でタッセルを描いたトロンプルイユローファーなどの一風変わったアイテムからは、自分だけのお気に入りを身に着けて着こなしを楽しむ独自性が浮かび上がってくる。

「リボン」のアクセント

アクネ ストゥディオズのアイテムによく用いられる「リボン」モチーフは今季も多彩に登場。タイトなミントグリーンの半袖シャツにはワンポイントでリボンをオン。デニムシャツには刺繍でリボンの絵柄を配し、デザインにフェミニンなアクセントを加えている。また、フーディの背面やビッグトートバッグには、スプレーペイント風のリボンモチーフをダイナミックにプリントした。

コーティング、ラメプリントなど多彩なデニム

また、アイコニックなデニムウェアには遊び心をプラスした。艶やかなブルーのラテックスコーティングを施した細身のデニムパンツやベストは、その光沢とフラットな質感により、シンプルながらも存在感のある佇まいに。また、きらめくラメプリントを施したデニムパンツや、剥がれ落ちた部分からレトロな花柄が見えるデザイン、ダメージ加工とともにシルバーのテープを重ねて貼り付け“修復”しているかのように仕上げたプレイフルなジーンズも登場している。