浜松町駅近くに位置する「旧芝離宮恩賜庭園」は、東京に残る最も古い大名庭園のひとつ。時は1678年、老中大久保忠朝が将軍徳川家綱より拝領した土地に屋敷と「楽壽園」という名の庭を作ったことが始まりとされる。文化財保護法により国の「名勝」として指定されている。

忠朝が小田原藩主であったため、敷地内の根府川山や中島には小田原市根府川に産する石材・根府川石(ねぶかいし)が用いられており、池を囲むよう各所に配された石組は一見の価値有りだ。また、当時は海水を取り入れた潮入りの池であったことから、周囲を埋め立てられ淡水の池となった今でも、砂浜などから潮入りの池であった名残を楽しむことが出来る。