「京都・嵐山花灯路-2021」“最後の開催”、渡月橋や竹林の小径のライトアップ
2021.12.10(金)~2021.12.19(日) 開催
落柿舎(ラクシシャ)は、元禄の俳人である向井去来の遺跡。去来は、松尾芭蕉の門人にて師翁の言葉に「洛陽にて去来ありて、鎮西に俳諧奉行なり」とたたえられた人物。
その名は、庭にあった40本の柿の木の実が、一夜のうちにほどんど落ちつくした出来事が由来であると『落柿舎記』に記されている。
敷地内には、松尾芭蕉の遺徳顕彰に生涯をささげた蝶夢の門人、井上重厚が建立した句碑のほか、高浜虚子生前最後の自筆句碑、芭蕉が『嵯峨日記』の最尾にしるした句「五月雨や色紙へぎたる壁の跡」を綴る句碑などもある。芭蕉の残したこの一句からは、半月ほど滞在した去来の落柿舎を離れる前日の松尾芭蕉が抱く、この場所への名残惜しさと、去来への強い信頼が伺える。