MSGM(エムエスジーエム)の2023年春夏メンズコレクションが発表された。
ファンタジックな“夢の島”をインスピレーション源とする今季のMSGM。デザイナーのマッシモ・ジョルジェッティは、手つかずの自然やありのままの生態系が広がりながらも、人類と自然とが完璧な調和のもとで共存するような“ユートピア”を思い描いて本コレクションをデザインしたのだという。
目を惹くのは、ハイビスカスやヤシの木、パイナップルといった、“南の島”を彷彿とさせる柄を配したアイテムだ。たとえば、半袖シャツとバミューダパンツの軽やかなスーツには、ピンクの“バナナ柄”を大胆にオン。フリースにはポジティブさとバイタリティのシンボルとしてワニやイルカのグラフィックを配し、トロピカルな雰囲気を演出した。
太めのボーダーを配したラグビースタイルのピースにも注目したい。ボーダーは、前後や左右でカラーリングが異なる仕様になっているのがユニーク。白×黒や、グリーン×黒など、それぞれ配色の異なるボーダーのアイテムを重ね着したり肩掛けしたりして、複雑でポップなコーディネートを楽しんでいるのが印象的だ。
また今季は、“南国テイスト”と“アーバン・ワードローブ”をミックスしているのもポイント。ボクシーなブラックスーツは、下襟にハイビスカスのプリントをあしらい、ラフな遊び心をプラス。クロップド丈の開襟シャツやつば広のハット、カラフルなネックレスを合わせることで、陽気なバカンスのムードへと一層引き寄せた。
シルエットは、春夏らしく軽やかでエフォートレスなものが散見された。ポプリンシャツは、歩くと素肌がのぞくクロップド丈で涼し気に。バミューダパンツも超ショート丈にアップデートし、アンダーウェアを思わせるミニマルでラフなデザインに仕上げている。