ジョルジオ アルマーニ プリヴェ(GIORGIO ARMANI PRIVÉ)の2017-18年秋冬オートクチュールコレクションが、フランス・シャイヨー宮で発表された。
“Mystery”と掲げた本コレクションでは、妖艶な曲線や、幻想的な色使い、輝きを放つクリスタルの装飾、羽衣のように透けたテクスチュアなどによって、女性の神秘的な美しさが引き出された。
序盤は、アルマーニらしいスーツスタイルがメイン。身体にぴったりとフィットしたローネックのジャケットはメンズライクなトラウザーズと組み合わされ、女性の風格あふれる美しさを強調している。光沢のある素材感と、その上にのせられたブルーやバイオレットの淡い色彩が、ミステリアスな世界へと我々を誘うようだ。
色彩は次第に形を成していき、身体の上を縦横に走り回る花の姿が現れる。マグノリアのピンクや、藤色や、スカイブルーといったペールトーンは、自然を賛美する色使いだった。フラワーモチーフは、フューシャピンクや深いブルーのアクセントカラーと共に、ドレス全体に絵画のように描かれ、ブラックとの美しいコントラストを見せる。
スリムフィットのシルエットとは対照的なボリューム感あるドレスも、女性の品格溢れる美しさを際立たせた。ギャザーをたっぷりと寄せたロングスカートは、空気のように透けた素材で軽やかに。ハリのある素材のミモレ丈スカートは、シアーな花柄トップスと合わせることで、華憐さを失わないバランスを保った。
ブラックドレスにのせた花々の表現は、後半、グリッターな装飾が加わることで、まるで星空を見ているような印象へと移り変わる。有機的に曲がりくねるコードを全身に配したドレスは、植物のつるのようにも、宇宙に浮かぶ銀河のようにも見え、身体を大きく包み込んだ傘のようなフォルムのドレスは、まるで蝶のようでも、美しい星空のようでもある。