アニメーション監督・高畑勲の展覧会「高畑勲展-日本のアニメーションを作った男。」が、2025年6月27日(金)から9月15日(月・祝)まで、東京・麻布台ヒルズ ギャラリーにて開催される。
『火垂るの墓』『おもひでぽろぽろ』などを代表作に持つ高畑勲は、日本を代表するアニメーション監督の一人。宮崎駿とともにスタジオジブリを共同設立した人物でもあり、『平成狸合戦ぽんぽこ』や『ホーホケキョ となりの山田くん』『かぐや姫の物語』など、同スタジオから多くの人気作品を世に送り出している。
特に、キャラクターに命を吹き込む丁寧な感情表現やこだわり抜いた日常描写は高畑作品を語る上で欠かせない要素で、現役時代はこの卓越した演出術を武器に、宮崎駿とともにジブリを牽引。2018年4月5日に惜しまれつつこの世を去った後も、多くのアニメファンやクリエイターたちを魅了し続けている。
高畑勲の生誕90年という節目、スタジオジブリの企画協力を得て開催される本展は、その作家活動を振り返る展覧会だ。高畑がスタジオジブリで活動する以前の作品で培った技術や彼の思想、そしてスタジオジブリで作られた映画を通して、日本のアニメーション文化の発展にも大きく寄与したアニメーション作りの真髄に迫る。
作品紹介エリアでは、『火垂るの墓』『平成狸合戦ぽんぽこ』『アルプスの少女ハイジ』のセル画・背景画を初公開。
さらに、「エヴァンゲリオン」シリーズや『シン・ゴジラ』などでおなじみの庵野秀明が、かつて原画スタッフとして参加して描いた『火垂るの墓』の幻のカットを初公開。重巡洋艦摩耶(まや)のレイアウト資料を、間近に目にすることができる。
会場内には、高畑勲が演出、宮崎駿が脚本を手がけた名作アニメ映画『パンダコパンダ』の展覧会限定フォトスポットが登場。もこもこした大きなパパンダの体にパンちゃんが飛びつく、劇中の名シーンを再現している。会場天井にはカメラが設置されており、柔らかいパパンダのおなかに飛びついたところを写真撮影して、その場でデータとして持ち帰ることが可能だ。
また、「高畑勲展- 日本のアニメーションを作った男。」と連動して7月25日(金)から9月15日(月・祝)までの期間は麻布台ヒルズ館内各所でもフォトスポットを展開。『パンダコパンダ』や『平成狸合戦ぽんぽこ』など、様々な作品のフォトスポットで記念撮影を楽しめる。
会場併設の「高畑勲展 特設グッズショップ」では展覧会オリジナル商品を中心に、多彩なグッズを販売。『平成狸合戦ぽんぽこ』の正吉をモチーフにした、ふんわりぬいぐるみキーホルダーなど、充実のラインナップが揃う。
麻布台ヒルズ ギャラリー カフェでは、コラボレーションカフェ「喫茶 高畑勲展」をオープン。『パンダコパンダ』をメインに、高畑勲の作品から着想を得た、遊び心あふれるメニューの数々を用意する。にっこり笑うパパンダを中心に据えたカレーや、『パンダコパンダ』のミミ子が目玉焼きを投げるシーンから着想を得たデザートプレートなど、見た目にもチャーミングなメニューを味わうことができる。展示を見る前後で訪れるのがおすすめだ。
一方、麻布台ヒルズカフェでは、「アルプスの少女ハイジ ブランコカフェ」を8月8日(金)から9月7日(日)まで開催。「ハイジとクララの仲良しサンド」など、名作『アルプスの少女ハイジ』をイメージした特別なメニューを味わうことができる。