ヨハンクーゴールドレーベル 2014-15年秋冬 - 多彩な手法が生み出すファンタジーの世界

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2014年3月21日(金)に発表されたヨハンクーゴールドレーベルの2014-15年秋冬コレクションは、ダーク・ファンタジー映画「パンズラビリンス」の世界観からインスピレーションを受けた。

主人公の少女オフェリア(Oferia)が現実と迷宮の狭間で3つの試練を乗り越え、成長していく姿を描くこの物語。そのファンタジスティックな冒険シーンを表現したテキスタイルには、デザイナーヨハン・クーの感性が生かされた。ハンドメイドの多彩な刺繍素材やプリント柄は、どこかダークな印象。ランウェイに何とも言えない不思議な空気感をもたらしていた。

今回、一番目立ったアイコニックなテクスチャーは、ハンドメイドのエンブロイダリー。異なる素材にダメージをかけ、それを一着の中にまとめて落とし込む。インパクト大のコートやジャケットは、シックなモノカラーのスタイルでも際立つ存在感だ。また所々に登場したファーはフェイク。動物を大切にしたいというデザイナーの思いから、あえてそうしているのだという。

全体的に直線的でスリムなシルエットは、硬質感を感じさせクールな雰囲気。そこにマフラーやケープなどのアイテムがボリューム感をプラスしていた。かぎ針だけでなく、デザイナー自身の指を使って編んだりもしているというチャンキーニットは、身体に添うように複雑にツイスト。まるで羊の角のようなフォルムを描いていた。

なお今季は、多くのバイヤーからの要望に応える形で、初となるユニセックスの作品も発表したヨハンクー。その他にも、ニューヨークで活躍するジュエリーデザイナーJade Chiuと共同開発したオリジナルアクセサリーを加えるなど、創作範囲を拡げている。