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「パリジェンヌ展」名古屋ボストン美術館&世田谷美術館で開催、ロココ時代~20世紀まで紐解く約120点

「ボストン美術館 パリジェンヌ展 時代を映す女性たち」が、名古屋ボストン美術館で2017年10月15日(日)まで、世田谷美術館で2018年1月13日(土)から4月1日(日)まで開催される。なお、広島県立美術館にも2018年に巡回予定だ。

フランソワ・ユベール・ドルーエ《トルコ風の衣装を着たマルグリット・カトリーヌ・エノー嬢、後のモンムラ侯爵夫人》1762年
Bequest of Forsyth Wickes̶The Forsyth Wickes Collection 65.2640
Photograph ©Museum of Fine Arts, Boston
フランソワ・ユベール・ドルーエ《トルコ風の衣装を着たマルグリット・カトリーヌ・エノー嬢、後のモンムラ侯爵夫人》1762年
Bequest of Forsyth Wickes̶The Forsyth Wickes Collection 65.2640
Photograph ©Museum of Fine Arts, Boston

「パリジェンヌ」という言葉から、あなたはどのような女性を想像をするだろう。流行を生み出すファッショニスタ、画家のミューズ、そして芸術家……。あらゆる姿が思い浮かぶが、彼女たちが時代の変化とともに最先端を歩み、長きに渡って私たちの憧れの存在であったことは言わずもがなの事実である。

では、なぜ彼女たちはどの時代も私たちを惹きつけるのだろうか。本展では、18世紀ロココ時代から20世紀までの芸術作品を通してパリジェンヌの魅力を紐解く。ファッション、マネやルノワールが描いた肖像画、映画や舞台で活躍した女優やダンサーの写真など、ボストン美術館の所蔵品約120点によってパリという都市を体現してきた女性の姿の変遷をたどる。

ファッション史の最先端を歩むパリジェンヌ

《ドレス(3つのパーツからなる)》1770年頃
The Elizabeth Day McCormick Collection 43.1643a-c
Photograph ©Museum of Fine Arts, Boston
《ドレス(3つのパーツからなる)》1770年頃
The Elizabeth Day McCormick Collection 43.1643a-c
Photograph ©Museum of Fine Arts, Boston

パリという街が存在感を強めたのは、ルイ14世の治世が終わりを告げたのちの18世紀。その頃の文化人達は邸宅に集まることが多く、それを主宰したのが女主人。本展では当時用いられていた装飾品を展示する。なかでもローブ・ア・ラ・フランセーズと呼ばれるコルセットとパニエを用いた豪華絢爛なドレスは注目作。その頃の彼女たちの優雅な生活を浮かび上がらせる。

シャルル・フレデリック・ウォルト ウォルト社のためのデザイン《ドレス(5つのパーツからなる)》1870年頃
Gift of Lois Adams Goldstone 2002.696.1,3-5
Photograph ©Museum of Fine Arts, Boston
シャルル・フレデリック・ウォルト ウォルト社のためのデザイン《ドレス(5つのパーツからなる)》1870年頃
Gift of Lois Adams Goldstone 2002.696.1,3-5
Photograph ©Museum of Fine Arts, Boston

ナポレオン3世による第2帝政時代にはパリの近代化が進んだ。人々はウィンドー・ショッピングを楽しみ、広告や雑誌、百貨店がさまざまな商品を扱い、消費が拡大していく。こうした時代背景を経て誕生したのはオートクチュール。シャルル・フレデリック・ウォルトは、今では当たり前とも思える服に名前のラベルを付けるという試みをこの時代に編み出した。

ピエール・カルダン《ドレス》1965年頃 ウール ダブルニット、ビニールのアップリケ
Joyce Arnold Rusoff Fund 1998.436
Photograph ©Museum of Fine Arts, Boston
ピエール・カルダン《ドレス》1965年頃 ウール ダブルニット、ビニールのアップリケ
Joyce Arnold Rusoff Fund 1998.436
Photograph ©Museum of Fine Arts, Boston

そして、ファッション業界が、今の私たちに馴染みあるものへと変化した19世紀後半から20世紀初頭。本展では、そのころパリに集った著名人の写真、当時の重要なメディアのひとつであったポストカード、そしてプレタポルテのコレクションを発表し、ファッション界に新たな流れを作ったピエール・カルダンによるドレスなどを紹介する。

時代を映す女性たち 芸術家を虜にし、自らもモデルとなったパリジェンヌ

ジャン=オノレ・フラゴナール《良き母親》1777-79年頃
 Bequest of Robert Treat Paine, 2nd 44.777
Photograph ©Museum of Fine Arts, Boston
ジャン=オノレ・フラゴナール《良き母親》1777-79年頃
Bequest of Robert Treat Paine, 2nd 44.777
Photograph ©Museum of Fine Arts, Boston

フランス革命は社会的・政治的に大きな変化を巻き起こした。身分制が廃止され、芸術作品を購入する層も拡大。美術の主題においても歴史や宗教などの“高貴な”主題ではなく“身近な”主題を描く風俗画が多く制作された。母と子の日常を切り取ったジャン=オノレ・フラゴナール《良き母親》などに加え、女性解放運動の活発化を風刺した絵画などは、その流れが顕著に現れた作品ではないだろうか。

エドゥアール・マネ《街の歌い手》1862年頃
Bequest of Sarah Choate Sears in memory of her husband, Joshua Montgomery Sears 66.304
Photograph ©Museum of Fine Arts, Boston
エドゥアール・マネ《街の歌い手》1862年頃
Bequest of Sarah Choate Sears in memory of her husband, Joshua Montgomery Sears 66.304
Photograph ©Museum of Fine Arts, Boston

そして19世紀後半には、ベルト・モリゾやメアリー・スティーヴンソン・カサットら女性芸術家が登場する。彼女たちは、このころ現れ始めた印象派の代表的な画家である。また、画家のミューズとなった女性たちの姿も、この時代の作品から捉えることが出来る。なかでも、ヴィクトリーヌ・ムーランがモデルとなり、マネが描いた《街の歌い手》は、黄色に変色した古いニスを取り除くなど、本展のために70年ぶりに大規模な修復が行われた必見の作品だ。

【開催概要】
「ボストン美術館 パリジェンヌ展 時代を映す女性たち」
■名古屋会場
会期:2017年6月10日(土)~10月15日(日)
会場:名古屋ボストン美術館
住所:名古屋市中区金山町1-1-1
開館時間:平日10:00~19:00、土日祝日10:00~17:00
※入館は閉館時間の30分前まで。
休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合はその翌日)
入館料金:一般 1,300(1,100)円、高大生 1,100(700)円、中学生以下は無料
※()内は前売・団体・平日17:00以降の価格。平日17:00以降高校生は無料。
■東京会場
会期:2018年1月13日(土)~4月1日(日)
時間:10:00~18:00 ※入場は17:30まで
会場:世田谷美術館
住所:東京都世田谷区砧公園1-2
休館日:月曜日 ※2月12日(月・振替休日)は開館、翌13日(火)は休館。
料金:一般 1,500(1,300)円、65歳以上 1,200(1,000)円、大高生 900(700)円、中小生 500(300)円
※( )内は前売/団体(20名以上)
※障害者の方は500円(介助の方1名まで無料)、大高中小生の障害者の方は無料
※リピーター割引:会期中、本展有料チケットの半券を提示すると2回目以降は団体料金 ※早割ペア券(2枚セット・2,000円)は9月6日(水)から11月30日(木)まで
※通常前売券は10月5日(木)から2018年1月12日(金)まで販売

■巡回予定
広島:広島県立美術館 2018年4月11日(水)~6月10日(日)

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ニュースデータ

日時:2017-09-08 17:30