ディーゼル ブラック ゴールド(DIESEL BLACK GOLD)の2017年春夏メンズコレクションが、イタリア・ミラノで発表された。ゲストに届けられた招待状は金属製、足を運んだ会場も無機質な倉庫のような空間に、鉄の椅子が設置されただけの至ってシンプルなもだった。それは、振り返ってみれば今回のコレクションを象徴する演出だった。
ファーストルックを飾ったのは、ブランドらしさがにじみ出るブラックデニムのセットアップ。ウォッシュやクラッシュは一切なく、パリッとした生地感とストレートなシルエットが、クリーンで都会的な印象を漂わせる。
コレクションを通して、トップスの着丈は短め。腰の部分で一旦世界が区切られ、多彩なボトムスに視線は移される。特に象徴的なのは、20cmほどある幅広リブをプルオーバーに採用し、奇想天外なXラインを構築しているスタイリングだ。これにより太めのボトムスは、その存在感をより一層引き立たせている。それに対しネックは基本的にコンパクトにまとめられており、シャツとプルオーバーのシナジーが心地良い。
ブラックで幕を開けたカラーパレットは、時が進むごとに変遷。インディゴが見え始めたかと思えば、ヌーディーなベージュが出現し、その後チェックや白へと続いて行く。赤と白のピンストライプは、中でも爽やかな印象で、その次に現れたサーモンピンクは、マスキュリンなアイテムに、さっぱりとした色気を添えていた。
シューズは、長短さまざまなサンダルが中心。ブラックのアイテムにはブーツが、ホワイトのアイテムにはスニーカーが加わり、アパレルに引けを取らない魅力を放っている。