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ドルチェ＆ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)のウィメンズ高級仕立服、2023年秋冬アルタ モーダ コレクションを紹介。
2023年 秋冬 アルタ モーダ コレクションの舞台は、イタリア南部、プーリア州にあるアルベロベッロ。円錐形の屋根を特徴とする石造りの建築「トゥルッリ」やオリーブで有名な小さな街だ。デザイナーのドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナは、アルベロベッロの地に根づく伝統と歴史、文化、そして職人技に着目。独特で豊かな風土をクリエーションに落とし込んでいる。
まず目を引くのは、石灰岩を積み上げた“とんがり屋根”の「トゥルッリ」を思わせる円錐形のピース。大きなヘッドピースをはじめ、バスケットのように模様を描きながら編み上げたドレスやビスチェ、クリノリンでダイナミックな円錐形を表現したドレスなどが披露された。
「トゥルッリ」の立ち並ぶ風景をパッチワークで表現したケープやスカートは、まるで絵画を描いたかのような立体感と細やかな配色で生き生きとした佇まいに。石の連なる屋根の表面のような織地のセットアップは、表面の凹凸やそれぞれの繊維の質感、色味の重なりが豊かな表情を見せる。
また、「トゥルッリ」の他にも建築の意匠を思わせるウェアが登場しており、立体的な刺繍を全面に施したケープやドレス、色とりどりの装飾を緻密に施したメタリックなゴールドのビスチェなどが展開されている。様々な模様を複雑に組み合わせたクロシェ編みレースのドレスもまた、構築的で精緻な職人技を感じられる1着だ。
レースやオーガンザ、チュール、シフォンといった透明感のある素材使いも特徴的なポイント。黒1色で仕上げた総レースのドレスやベージュのチュールドレス、繊細な白レースのドレスなど、透け感により素肌を際立たせるセンシュアルなドレスが散見されている。一方、シフォンをたっぷりと使った白のドレスや、オーガンザを幾重にも重ねてボリュームを出したドレスなど、素材の軽やかさを逆手にとり分量感を持たせることでリュクスに仕上げたドレスも目を引いた。
コレクションにみずみずしさをもたらしていたのは立体的な花の装飾。鮮やかなピンクやパープルカラーの花で覆いつくされたドレスや様々な大きさの花を飾ったブラックやホワイトのドレスなどが登場。淡いピンクベージュのチュールドレスには真っ赤な花々を散りばめることで、華やかなアクセントを効かせている。
