静嘉堂文庫竣工100年・特別展「画鬼 河鍋暁斎×鬼才 松浦武四郎」が、東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館(静嘉堂＠丸の内)にて、2024年4月13日(土)から6月9日(日)まで開催される。

河鍋暁斎×松浦武四郎、芸術を通したふたりの交流に迫る

幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師・河鍋暁斎(かわなべ きょうさい)と、探検家で好古家、著述家、北海道の名付け親でもある松浦武四郎(まつうら たけしろう)。武四郎は自身が収集していた愛玩品の図録『撥雲余興(はつうんよきょう)』で挿図の一部を暁斎に依頼するなど、互いをよく知るふたりの間には、芸術を介した交流があった。

《武四郎涅槃図》を立体的に再現

特別展「画鬼 河鍋暁斎×鬼才 松浦武四郎」では、静嘉堂の所蔵品を中心に、暁斎と武四郎の作品を紹介。暁斎の代表作のひとつ《地獄極楽めぐり図》 を全場面展示するほか、松浦武四郎記念館が所蔵する重要文化財《武四郎涅槃図》も公開する。

暁斎が手掛けた《武四郎涅槃図》は、武四郎の姿を“釈迦の涅槃図”になぞらえた作品。穏やかに横たわる武四郎の周りには、彼の愛玩品の数々が描かれており、今回は《武四郎涅槃図》とともに、武四郎が愛した“実際の愛玩品”を展示。立体的に《武四郎涅槃図》を再現する初の試みに注目だ。

書画類や、暁斎＆武四郎と交流のある人物紹介も

あわせて、武四郎が集めた古物を記した『蔵品目録』の中から、静嘉堂が所蔵する古写経類や天神像などの書画類を展示。さらに、武四郎の親友・川喜田石水や、百五銀行頭取などを務めた実業家であり陶芸にも精通した川喜田半泥子、三菱第四代社長で静嘉堂初代理事長の岩﨑小彌太との縁も交え、暁斎と武四郎、そしてふたりを支えた人々の“古物に対する情熱”を感じられる展示内容となっている。

展覧会概要

特別展「画鬼 河鍋暁斎×鬼才 松浦武四郎」
会期：2024年4月13日(土)～6月9日(日)
場所：静嘉堂文庫美術館(静嘉堂＠丸の内)
住所：東京都千代田区丸の内2-2-1 明治生命館 1階
開館時間：10:00～17:00
※土曜日は 18:00、第4水曜日は20:00 閉館
※入館締切は閉館時間の30分前
休館日：月曜日、5月7日(火)
※ただし4月29日(月・祝)、5月6日(月・祝)は開館
入館料：一般 1,500円、大高生 1,000円、中学生以下無料

【問い合わせ先】
TEL：050-5541-8600(ハローダイヤル)