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ロバート秋山竜次が、最新鋭のクリエイターになりきる人気企画「クリエイターズ・ファイル」のキャラクターの1人、トータル・ファッション・アドバイザーであるYOKO FUCHIGAMI(ヨウコ フチガミ)初のブランドムック本が発売される。
2015年4月よりハイブリッド型書店サービスhonto＋で連載が開始されて以来、瞬く間に人気を博した「クリエイターズ・ファイル」。ロバートの秋山竜次が現代を代表するクリエイターになりきり、それぞれのフィールドでの仕事ぶりや人生について語る人気シリーズだ。
これまでも、天才子役・上杉みちくん、クリエイティブ・ディレクターの近松マサヲミ、プロスカウトマン・荒井裕次郎など、26名のクリエイターが登場してきた。誰の真似をするでもなく“こんな人いる！”という秋山による完全再現は、なぜか病みつきになる魅力がある。
なお、その人気ぶりから「東京クリエイターズ・ファイル祭–池袋クリエイティブ大作戦-」と題した大規模展覧会の開催も決定。2017年4月29日(土)から5月22日(月)までの期間、池袋パルコで行われる。
「クリエイターズ・ファイル」のなかでも人気を集めている人物、それがトータル・ファッション・アドバイザーのYOKO FUCHIGAMIだ。「一番のおしゃれは裸」を合言葉に、世界のファッションシーンをリードし続ける彼女は、コレクションライン「YOKO FUCHIGAMI IGIRISU」をはじめ、「YOKO FUCHIGAMI Jeans」「KOBOSHI」など多くのセカンドラインも手掛けている。
また、神戸コレクションでプロデューサーを務めるなど国内だけにとどまらず、パリとバリを中心にランウェイショーを発表し、国際的にも活躍している。
今回のムック本は『YOKO FUCHIGAMI IGIRISU 世界のYOKO OFFICIAL BOOK ♯BLACK』と『YOKO FUCHIGAMI IGIRISU 世界のYOKO OFFICIAL BOOK ♯RED』の2種類。「♯BLACK」には2WAYショルダーバッグとヘアバンド、「♯RED」にはポーチとステッカーがそれぞれ付録として入っている。
また、独占インタビューを収録したブックレットも封入。ボブ・サンローランドやヘンリー・エルメスらと過ごした修業時代のことから、自身の家族のこと、そして独自のファッション観点までが赤裸々に語られている。
見どころがたっぷりの本書について、YOKO FUCHIGAMIが独自のファッションへの考えを交えて語ってくれた。
ムック本発売の経緯を教えてください。
このムック本は、サービスという感じかしら。もともとYOKO FUCHIGAMIは高額ですし、若い人には程遠いブランド。それは皆さんもご存じの通りですよね。そんなイメージをもった方達に、少しでも安く手に取ってもらえるものが作れないかと考えました。
そこで、自腹を切ればいいんだって思いついたんですよね。例えば付録のポーチは、本来7～9万するんですけど「お客様の手元に少しでも安くいくんであれば私が全額払うわ」ってお話をさせていただきました。
かなりの金額になったのではないですか。
そうですね。それはもう何千万ほどのレベルで。でも、私自身もそんなに財産があるというわけではないので、消費者金融で4社カードを借りてしまったわ。さらにグリーンランドと国内のオフィスを2か所閉鎖、従業員もリストラしました。お客様の手元に届くのであれば、そのぐらいのことはしてもいいかなと思って。
それほどまでの思いがこもったムック本。付録それぞれのこだわりは。
例えば、ポーチには普通の革じゃなくて合皮を使っています。だって普通の革ってあまりおしゃれじゃないと思うから。私自身これまでも合皮というものにこだわっていて、だからポーチでも、革のようで革じゃないものを素材として取り上げました。これは私が前々から言っていることですけど、お世話になっている革でなければ使ってはいけないと思うんですよね。
※写真はイメージ
それから、このポーチはもっとポップに使ってもらいたいの。だから、冷蔵庫にすっきりおさまるサイズにしました。たくさん炊いたご飯やおかずをこの中に入れて、冷凍するのもいいんじゃないかしら。
あとは、街でお腹がいたくなった時にそのまま直接携帯用トイレとして中にぶちかますっていうのも、私はいいと思っています。というより、それぐらいしていただいた方がわたしは嬉しいわ。これは表に出していませんが、ポーチの大きさはちょうど人間の1回分の平均的な量を計算した容積になっているんです。だから、このポーチより多くなっちゃったって方は、今まで少したまっていたんじゃない？って。そういったバロメーターにもなるんですよ。
それは想像できませんでした。(笑)
それから2WAYショルダーバッグは、何を運ぶというわけでもなくて。私の時代はディスクジョッキーというんですけど、今だとDJというのかしら。
DJ……ですか？
そうなの。若者はDJが好きと聞いて。でもDJの機材って何十万もするじゃない。だから2WAYショルダーバッグには、爪でひっかけば誰でもスクラッチができるようなナイロン素材を使ったんです。想像ではこれを街中で歩きながら、スクラッチをしてもらう感じかしら。DJができるようなバッグって今までなかったなと思いますし。
スクラッチできる素材は自社製品ですか。
この素材は、私が上野公園で拾ったブルーシートを黒く染めたものです。YOKO FUCHIGAMIでは常に季節感を取り入れたコラボレーションをしているのですが、春だとやっぱり花見シーズンかなって。だから花見の会場で出たごみを拾ってきてバッグに。そういった面で春らしさも感じられると思います。
ロゴの塗料は、上野公園のハトの糞を自社工場で加工して作ったもの。フンでペイントするのは、これまでなかったんじゃないかしら。それが嫌なら買わなくてもいいのよ。
もうひとつ気になるのがヘアバンドですが、これは新ライン「yoko sengan」というセカンドブランドからですよね。
そうです。セカンドブランドは、1日に4個ずつ増えていて、現在は全部で70ぐらいを展開しています。その中で、今回は洗顔専用のブランドを立ち上げたんです。
洗顔する瞬間は、自分のおしゃれをそぎ落とす瞬間。1日過ごした顔をそぎ落とすその瞬間が、1番気を抜いているんですよね。だったら1か所でもいいから気を抜かない箇所を作ろうってことで、作ったのが「yoko sengan」のヘアバンド。
それはやはり、過去に人間の皮膚を使った「Skin」などを発表されてきたYOKOさんの肌への拘りからでしょうか。
肌というより革へのこだわりね。どうしても安易にされがちですけど、ただの人間の皮膚としてとられたらたまったもんじゃない。革はれっきとしたおしゃれアイテムなの。
最後に読者へメッセージをお願いします。
どんなおしゃれを気取っていてもいいんだけど、お腹が痛くなったときに自分の服をトイレットペーパーにすぐ切り替えられるぐらいの根性を持って服を着てほしいわね。
実は、トイレットぺーパーが世界で1番おしゃれアイテムだと言われているんです。あの白のライン、そしてあの柔らかさと優しさ。だから、身に着けるものでお尻も拭けないようじゃおしゃれなんて言えないっていうのは、私が常日頃言っていること。自分の服をトイレットペーパー替わりに使えるぐらいの覚悟をもった人が、1番のおしゃれなのよ。
【詳細】
YOKO FUCHIGAMI 書籍
発売日：2017年3月25日(土)
■『YOKO FUCHIGAMI IGIRISU 世界のYOKO OFFICIAL BOOK ♯BLACK』
価格：1,500円+税
※2wayショルダーバッグ、ヘアバンド付き
■『YOKO FUCHIGAMI IGIRISU 世界のYOKO OFFICIAL BOOK ♯RED』
価格：RED 900円+税
※ファッショナブルポーチ、ファッショナブルステッカー付き
【問い合わせ先】
株式会社 宝島社
TEL：03-3234-4621
