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戦後関西の美術家・木下佳通代の個展が大阪中之島美術館で、“存在とは何か”抽象画などの代表作が一堂に

展覧会「没後30年 木下佳通代」が、大阪中之島美術館にて、2024年5月25日(土)から8月18日(日)まで開催される。その後、埼玉県立近代美術館に巡回する。

木下佳通代、国内の美術館での初個展

木下佳通代 《LA92-CA681》 1992年 大阪中之島美術館蔵
木下佳通代 《LA92-CA681》 1992年 大阪中之島美術館蔵

木下佳通代(きのした かずよ)は、関西の戦後美術を代表する美術家のひとりだ。1960年代末より、「存在とは何か」をテーマに活動を始めた木下は、当初は写真を用いた作品を制作。若くして評価された木下は、81年、ドイツ・ハイデルベルクで個展を開催し、ヨーロッパでも高い評価を受けるようになった。

木下佳通代 《76-C》 1976年 大阪中之島美術館蔵
木下佳通代 《76-C》 1976年 大阪中之島美術館蔵

82年、木下は制作を抽象画へと転向している。しかし、新たな展開が期待されるなか、90年にがん宣告を受けると活動は変化。94年に55歳でこの世を去るまで制作を続けた。約30年にわたる活動で制作された作品は、1,200点以上にのぼるとされる。

木下佳通代 《題不詳/む80》 制作年不詳 Yumiko Chiba Associates
撮影:柳場大
木下佳通代 《題不詳/む80》 制作年不詳 Yumiko Chiba Associates
撮影:柳場大

展覧会「没後30年 木下佳通代」は、日本国内の美術館では初にして最大規模となる、木下の展覧会。初期作から代表作、絶筆とされる作品にいたる120点以上の作品を通して、木下の全貌を紹介する。

評価を得ていった初期の作品

木下佳通代 《む36》 1976年 大阪中之島美術館蔵
木下佳通代 《む36》 1976年 大阪中之島美術館蔵

1939年に生まれ、60年代末に活動をスタートした木下は、初期から積極的な活動を展開。写真のコラージュやドローイングなどを数多く発表している。本展の序盤では、同じ写真を5枚並べ、一部に彩色を施した《無題》や、自身の子どもの頃の写真をコラージュした《む36》など、初期の作品を展示する。

抽象画へ

木下佳通代 《86-CA323》 1986年 北川貞大氏蔵(大阪中之島美術館寄託)
木下佳通代 《86-CA323》 1986年 北川貞大氏蔵(大阪中之島美術館寄託)

海外での個展を経た1982年、木下は抽象画への制作に転向。以後92年まで、力強いストロークの幅広い筆致で描いたり、描いた部分を拭き取ったりと、その作風をたびたび変化させていった。会場では、修復後初公開となる最大規模の作品《86-CA323》などを目にすることができる。

絶筆を含む晩年の作品

木下佳通代 《無題(絶筆・未完)》 1994年 個人蔵
木下佳通代 《無題(絶筆・未完)》 1994年 個人蔵

1990年にがんの告知を受けた木下は、治療法を求めてアメリカ・ロサンゼルスへ渡り、現地でも制作を行っている。その後、病に蝕まれつつ「描きたい、描きたい、時間が欲しい」と制作を続けた木下は、94年に神戸でこの世を去った。本展の終盤では、《LA92-CA681》や絶筆とされる《無題》など、緊張感をも感じさせる晩年の作品を紹介する。

展覧会概要

展覧会「没後30年 木下佳通代」
会期:2024年5月25日(土)~8月18日(日)
会場:大阪中之島美術館 5階展示室
住所:大阪府大阪市北区中之島4-3-1
開場時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜日(7月15日(月・祝)、8月12日(月・振)は開館)
観覧料:一般 1,600円(1,400円)、高校・大学生 1,000円(800円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※チケットは、大阪中之島美術館チケットサイト、ローソンチケット、ローソン・ミニストップ各店舗(Lコード 51844)ほかにて販売

■巡回情報
・埼玉会場
会期:2024年10月12日(土)〜2025年1月13日(月・祝)
会場:埼玉県立近代美術館(埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1)

【問い合わせ先】
大阪市総合コールセンター(年中無休 8:00~21:00)
TEL:06-4301-7285

Photos(9枚)

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