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プラダ(PRADA)の2018-19年秋冬コレクションは、プラダを象徴する素材“ブラックナイロン”に改めてフォーカスした。もちろんそれだけでなく、ブランド史を語る上で登場するハワイアンやバナナなどのテキスタイルも採用。長きにわたって築いてきたプラダの創作を辿り、4組のクリエイターとともに、それらの魅力を再編したシーズンだ。
今季の会場は、物流倉庫「プラダ ウエアハウス」。その中には、コンテナが天井まで積まれていて、その間をかいくぐるかのようにランウェイが配置されている。ファーストックから続いたのは、今季の主役“ブラックナイロン”に迫ったスタイル。その種類は様々で、トップスならシャツからスキーウェアのようなアウターまで、ボトムスなら涼し気なハーフパンツからワークパンツまで。よく目を凝らせば見覚えのある三角のタグが配されていて、それらはまさにプラダを象徴するべくして完成したワードローブなのだろう。
とは言え、現代的な解釈が含まれているからか、どこかフューチャリスティックでインダストリアルな雰囲気すら纏っている。コートのフォルムはミニマルで、中綿が入ったナイロン素材。硬質的なファブリックは、ボックス型のジャケットやワイドパンツとなり、今季の主役“ブラックナイロン”を、時には隠し時には強調する。
中盤以降は、懐かしのテキスタイルが立て続けに登場する。ランウェイを見ながらにして、プラダの歴史を回想しているみたいで面白い。バナナのプリントやファイヤーパターンなどがそう。でもきっと歴史を知らない人が見ればそれは斬新で、プラダらしい遊び心が光って見えるはずだ。
今回のショーのためロナン＆エルワン・ブルレック、コンスタンティン・グルチッチ、ヘルツォーク＆ド・ムーロン、レム・コールハースの4組のクリエイターが迎えられ、それぞれがブラックナイロンを主題にしたアイテムをデザインしてランウェイで発表した。プラダの象徴である“ブラックナイロン”をどのように捉えるか、4組の個性を垣間見たコレクションでもあった。
