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マイケル・コース コレクション(Michael Kors Collection)は、2022-23年秋コレクションを、ニューヨーク・マンハッタンの象徴的な音楽会場である「ターミナル 5」にて発表。モデルとして、ジジ・ハディッド、ベラ・ハディッドがランウェイに登場した。
今季は、「ニューヨークの夜の魅力とエネルギーを再現したかった」と語るマイケル・コース。会場にはマンハッタンを照らす街灯をイメージしたランウェイを用意し、グラミー賞受賞のR&Bアーティスト、ミゲルによるライブパフォーマンスとともに、コレクションを披露した。現代の人々が渇望する、夜の街に渦巻く熱気や音楽が呼び起こすエネルギーを、ドラマチックなクリエーションを通して表現している。
コレクションに通底しているのは、“グラマラス”なムード。ふんわりとした分量感のあるファー調のガウンや、スパンコールを散りばめたワンピース、コンパクトに仕立てたメタリックシルバーのトレンチコートなど、華やかなアイテムが目を引く。フューシャピンクのニットワンピースやセットアップ、艶やかな光沢を備えたレザードレス、モノトーンのレオパードパターンを配したコートなど、夜の街中に映えるスタイルが多数登場した。
また、シンプルでありながら潔い大胆さを感じさせるカッティングも、グラマラスなムードを際立たせている要素だ。たとえば、チェスターコートやラップコートといったアウターの襟は大きく設定され、緩やかな曲線を描くように仕立てられている。フード付きのコートは生地のドレープ感を生かし、大らかに波打つシルエットに。パファーコートは、襟の部分にも中綿を入れ、カーヴィーなボリューム感を強調している。
一方で、ワンショルダーのドレスや片方の袖だけカットアウトしたニットワンピース、深く角度を付けたネックラインのドレスやボディスーツ、切り込むようなスリットのスカートも登場。ショー終盤に登場したイブニングドレスは、カットアウトとスリットを駆使してアシンメトリーに仕立てることで、彫刻的な佇まいを演出している。
素肌を表に出す露出のディテールは凛とした鋭さを帯び、身体を“覆う”曲線的なデザインとコントラストを描いている。身体を「覆う」、そして「露わにする」という対照的なピースを混在させ、いずれもエレガントに、そしてセンシュアルに仕上げているのが印象的だ。
