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2012年10月18日(木)、銀座三越新館のガーデンテラスでナオシ サワヤナギ(Naoshi Sawayanagi)の2013年春夏コレクションが発表された。
草木染のシルクモダールをたっぷり使ったドレスは、自然と調和する淡いグリーンやピンクで優しい印象。モデルが歩くたびに風にたなびく様子から着心地のよさが伝わってくる。これまでのコレクションに比べ、キュートさよりもエレガントさを重視し、新しいイメージを打ち出てきた。大胆に取ったタックでボリュームをもたせてバルーンラインを作ったり、つやのある2枚の生地をねじったように見せたワンピースなど、シルエットにもこだわっている。
日本各地の職人の技によって生まれたテキスタイルにも注目だ。例えばブルー、イエロー、グリーンのグラデーションになっている生地は、京都で先染めした化繊の糸を石川県でさおり(手織り)の工程で織ったもの。
今回のショーは、一般の買い物客の目も届く百貨店の、緑を感じられる屋上スペースで行われた。ショーを非現実的なものにするのではなく、日常生活の一部に溶け込むように意識して選ばれた会場だ。服そのものだけではなく、それを着る人、そして周りにある環境との関係＝「空気」を大事にすることで、世の中の人の心にダイレクトに届くレディトゥゴーな服作りに着目したコレクションとなった。
