2011年10月1日に開店7周年を迎えたバーニーズ ニューヨーク銀座店では、10月7日(金)～10日(月)の4日間の期間限定で様々なイベントを開催した。初日となる10月7日には、kolorとのコラボレーションジャケットのニュースでも話題となったばかりのイタリアブランド、ボリオリ(BOGLIOLI)が銀座店でポップアップストアをオープン。本国イタリアよりボリオリ会長マリオ・ボリオリ氏とCEOのロベルト・ファルキ氏も来日し、ボリオリの世界観を満喫できるスペシャルイベント「ボリオリナイト」が開催された。

当日、成田空港からバーニーズ ニューヨーク銀座店まで直行したボリオリ会長は、正面玄関のボリオリスペシャルウィンドウ前でのインタビュー取材に応じてくれた。

まず、今回のイベントについての感想をお願いします。

バーニーズ ニューヨークの7周年イベントに参加できることを光栄に思います。バーニーズ ニューヨークのイメージはボリオリの世界観にぴったりですし、何よりも日本で初めてボリオリを紹介してくれたお店ですからね。これをきっかけに、ボリオリの世界観を日本にどんどん広めていきたいと思います。

先日日本のブランドであるkolor(カラー)とのチャリティコラボレーションジャケットを発表されましたし、日本には特別な想いをお持ちなのでしょうか？

日本とはだいぶ以前より親交があり、ずっと長い間、多くのボリオリのファンがいてくださることをたいへん光栄に思っておりましたので、この東日本大震災が起きたときはたいへん心を痛めました。「私たちに何かできることはないのか？」とつのる思いが、ボリオリのCEOのロベルト・ファルキ氏と親交のあったkolorの阿部さんと出会ったことにより、今回のコラボレーションジャケットのプロジェクトが生まれたのです。ミラノでもファッションウィーク中に展示会を開いたのですが、とても好評でしたよ。

ボリオリは日本でとても人気がありますが、なぜだと思いますか？

通常のテーラードスタイルというとトラッドでかっちりしたイメージがあると思いますが、ボリオリはリラックスしたフィット感で、それが日本人の好みに合っているんだと思います。

こんなスタイル、ボリオリにしか作れませんよね。

Grazie(ありがとう)! ボリオリは製品染め(仕立てた後に染めを施すこと)の先駆者で、フィット感や素材に関するリサーチをとても大切にし、投資してきました。だからこそ完成されるスタイルです。

ブランドとしての将来のビジョンを聞かせてください。

私たちは、これまで続けてきたものづくりの背景を元に、ボリオリをブランドとして確立し、長年にわたって研究を重ねてきた独自の素材使いやリラックス感、そしてパーフェクトなフィッティングを、ジャケットはもとより、パンツやシャツなどのカジュアルウェア、革小物などでも打ち出していきたいと考えています。

ジャケットスタイルのコーディネートの秘訣をこっそり教えてもらえませんか？

Non! (笑) 内緒です。皆さんで考えて下さいよ。

では、ボリオリのジャケットでお気に入りはどれですか？

ドーヴァー(DOVER)だね。祖父(注: ボリオリの創立者)が戦争中に着ていたジャケットを、ジジさん(注: ボリオリのチーフデザイナー、ピエルイジ・ボリオリ氏の愛称)がラインや着心地を研究して誕生させたジャケットで、ゆったりした着心地が気に入います。

長旅の疲れも見せず、報道陣からの質問に終始笑顔で答えてくれたボリオリ氏。この後店内のポップアップストアにて開催されたボリオリナイトにも参加した。イベントではトークショーやジャズ演奏も行われ、多くのボリオリファンらがボリオリの世界観を満喫しながら楽しい時間を過ごした。