2024年に関西で開催される、注目のアート展覧会の情報を特集。京都、大阪、奈良など、関西圏の美術館や博物館で開催される展覧会スケジュールを、会期順に紹介する。日本画や西洋絵画、現代美術、ファッション、デザインなど、展覧会情報を随時アップデートしていく。詳細からは、見どころや観覧料などを確認することも可能だ。
京都市京セラ美術館で開催される開館90周年記念展「村上隆 もののけ 京都」は、国内で約8年ぶりとなる現代美術家・村上隆の大規模個展。《かわいい夏休み(黄金の王国の夏休み)》や「光琳」シリーズなど、日本美術に着想した作品の本展特別バージョンに加えて、京都とその歴史を参照した新作を初公開する。
京都市美術館開館90周年記念展「村上隆 もののけ 京都」
会期:2024年2月3日(土)〜9月1日(日)
会場:京都市京セラ美術館 新館「東山キューブ」 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124)
京都の相国寺承天閣美術館で開催される企画展「頂相─祖師たちの絵姿」は、相国寺の本山と塔頭に伝わる肖像「頂相」を紹介する展覧会。2期にわたって開催される本展では、禅宗の歴代の祖師を描いた列祖図2組を初公開する。
「頂相─祖師たちの絵姿」
会期:Ⅰ期 2024年3月17日(日)〜5月12日(日) / Ⅱ期 2024年5月26日(日)〜7月21日(日)
会場:相国寺承天閣美術館 (京都府京都市上京区今出川通烏丸東入)
京都市京セラ美術館で開催される「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展─美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」は、キュビスムを本格的に紹介する、日本では約50年ぶりの展覧会。パブロ・ピカソやジョルジュ・ブラックなど、パリ・ポンピドゥーセンターの所蔵品を中心に、初来日作品50点以上を含む約130点の作品を展示する。
「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展─美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」
会期:2024年3月20日(水・祝)~7月7日(日)
会場:京都市京セラ美術館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124)
京都国立近代美術館で開催される「没後100年 富岡鉄斎」展は、「最後の文人画家」と称される富岡鉄斎の、京都では27年ぶりとなる展覧会。《富士山図》や《妙義山図・瀞八丁図》といった名作ばかりでなく、名作として知られながらも展示される機会の少なかった作品などを一堂に集めて展示する。
「没後100年 富岡鉄斎」
会期:2024年4月2日(火)~5月26日(日)
会場:京都国立近代美術館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町26-1)
京都国立博物館 平成知新館で開催される特別展「雪舟伝説 ─『画聖(カリスマ)』の誕生─」は、「画聖」としての雪舟の評価が確立してゆく過程を探る展覧会。《秋冬山水図》や《四季山水図巻(山水長巻)》など、雪舟の国宝6件を一挙公開するとともに、桃山時代に雪舟の後継者を自称した雲谷派や長谷川派、雪舟の画風を礎とした江戸時代の狩野派など、さまざまな雪舟受容に光をあてる。
「雪舟伝説 ─『画聖(カリスマ)』の誕生─」
会期:2024年4月13日(土)〜5月26日(日)
会場:京都国立博物館 平成知新館 (京都府京都市東山区栄屋町527)
京都の福田美術館、嵯峨嵐山文華館では、企画展「君があまりにも綺麗すぎて ─福田コレクションの美人画─」を開催。福田美術館の美人画コレクションから、葛飾北斎や歌川広重、上村松園、甲斐庄楠音など、近世から近代にいたる選りすぐりの作品約127点を紹介する。
「君があまりにも綺麗すぎて ─福田コレクションの美人画─」
会期:2024年4月19日(金)~7月1日(月)
会場:福田美術館 (京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16)、嵯峨嵐山文華館 (京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11)
京都文化博物館で開催される特別展「松尾大社展 みやこの西の守護神」は、都の守護神、酒や醸造の神として信仰されてきた、京都市西京区の神社・松尾大社の神宝展。日本最古級の神像彫刻として重要文化財に指定されている御神像などを一堂に集め、祭礼や酒にまつわる松尾大社の歴史と文化を紹介する。
「松尾大社展 みやこの西の守護神」
会期:2024年4月27日(土)〜6月23日(日)
会場:京都文化博物館 (京都府京都市中京区三条高倉)
京都の細見美術館で開催される展覧会「澤乃井櫛かんざし美術館所蔵 ときめきの髪飾り—おしゃれアイテムの技と美—」では、櫛やかんざしをはじめ、日本工芸の技と粋が凝らされた装いの品々を紹介。東京の澤乃井櫛かんざし美術館が所蔵する、厳選した装身具を公開する。
「澤乃井櫛かんざし美術館所蔵 ときめきの髪飾り—おしゃれアイテムの技と美—」
会期:2024年4月27日(土)〜8月4日(日)
会場:細見美術館 (京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3)
美術館「えき」KYOTOで開催される展覧会「生誕150周年記念 菱田春草と画壇の挑戦者たち —大観、観山、その後の日本画へ」では、朦朧体を試みるなど、新しい日本画を探った日本画家・菱田春草を中心に紹介。春草の故郷・長野にある水野美術館のコレクションから、春草の作品に加えて、横山大観や下村観山といったゆかりの深い画家の作品を展示する。
「生誕150周年記念 菱田春草と画壇の挑戦者たち —大観、観山、その後の日本画へ」
会期:2024年5月25日(土)~7月7日(日)
会場:美術館「えき」KYOTO (京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 ジェイアール京都伊勢丹7階隣接)
京都国立近代美術館で開催される展覧会「印刷/版画/グラフィックデザインの断層 1957-1979」では、戦後日本に気鋭の版画家やデザイナーが活躍する場となった、「東京国際版画ビエンナーレ展」の出品作家を中心に紹介。池田満寿夫、浜口陽三、加納光於、高松次郎などの作品を通して、印刷・版画・グラフィックデザインをめぐる実践に光をあてる。
「印刷/版画/グラフィックデザインの断層 1957-1979」
会期:2024年5月30日(木)〜8月25日(日)
会場:京都国立近代美術館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町)
京都のアサヒグループ大山崎山荘美術館では、展覧会「愛知県陶磁美術館コレクション 中国やきもの7000年の旅—大山崎山荘でめぐる陶磁器ヒストリー」を開催。日本国内屈指の陶磁専門ミュージアム・愛知県陶磁美術館のコレクションから約80点の中国陶磁作品を通して、約7,000年におよぶ中国陶磁の歴史を紹介する。
「愛知県陶磁美術館コレクション 中国やきもの7000年の旅—大山崎山荘でめぐる陶磁器ヒストリー」
会期:2024年6月1日(土)〜9月1日(日)
会場:アサヒグループ大山崎山荘美術館 (京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3)
京都府立堂本印象美術館で開催される企画展「五彩を感じて 印象の墨の世界」は、日本画家・堂本印象のモノクロームの世界を紹介する展覧会。初期の水墨の表現から戦後の抽象画まで、印象の墨の表現を紹介する。
「五彩を感じて 印象の墨の世界」
会期:2024年6月5日(水)~9月8日(日)
会場:京都府立堂本印象美術館 (京都府京都市北区平野上柳町26-3)
京都の福田美術館で開催される企画展「福田どうぶつえん」は、同館の所蔵作品のなかから、選りすぐりの動物画を公開する展覧会。長沢芦雪や円山応挙が描く猫や子犬、大橋翠石の迫力ある虎など、江戸時代から平成時代にいたる日本画家の作品約78点を紹介する。
「福田どうぶつえん」
会期:2024年7月13日(土)~10月1日(火)
会場:福田美術館 (京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16)
京都の嵯峨嵐山文華館で開催される企画展「嵯峨嵐山かちょうえん」は、花や鳥を描いた日本画「花鳥画」を紹介する展覧会。江戸時代から明治時代にかけて活躍した日本画家が描いた、麗しい鳥や植物を目にすることができる。
「嵯峨嵐山かちょうえん」
会期:2024年7月13日(土)~10月1日(火)
会場:嵯峨嵐山文華館 (京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11)
京都市京セラ美術館 本館で開催される展覧会「没後50年 生誕120年 奥村厚一 光の風景画家展」は、風景表現を一貫して追求した昭和時代の日本画家、奥村厚一の回顧展。戦後最初の日展で特選を受賞した《浄晨》をはじめ、初期から晩年にいたる代表作を展示するほか、制作の原点を示すスケッチも公開する。
「没後50年 生誕120年 奥村厚一 光の風景画家展」
会期:2024年7月19日(金)〜9月8日(日)
会場:京都市京セラ美術館 本館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124)