2024年に東京都内で開催される、おすすめの展覧会の最新情報を一挙紹介。美術館や博物館での開催スケジュールを、開始日順にまとめた。各詳細からは、会期や会場に加えて、展示されるアート作品、観覧料なども確認することが可能だ。西洋絵画や現代美術、日本美術、ファッション、建築、デザインなど、注目の展覧会・イベント情報を随時アップデートしていく。
東京・六本木の国立新美術館で開催される「マティス 自由なフォルム」は、マティスの切り紙絵に焦点を合わせる、日本初の展覧会。日本初公開となる切り紙絵の大作《花と果実》を筆頭に、切り紙絵作品に基づく書物『ジャズ』、連作「ブルー・ヌード」のひとつや《クレオールの踊り子》といった切り紙絵の代表作、晩年に取り組んだヴァンスのロザリオ礼拝堂にまつわる作品など、約150点が一堂に会する機会となる。
「マティス 自由なフォルム」
会期:2024年2月14日(水)〜5月27日(月)
会場:国立新美術館 (東京都港区六本木7-22-2)
エルメス(HERMÈS)が東京・銀座に展開する銀座メゾンエルメス フォーラムでは、展覧会「エコロジー:循環をめぐるダイアローグ」を、2期にわたって開催。第2期の「つかの間の停泊者」展では、ニコラ・フロック、ケイト・ニュービー、保良雄(やすら たけし)、そしてラファエル・ザルカを取り上げ、自然と人間、エネルギーの循環の姿に光をあてる。
「エコロジー:循環をめぐるダイアローグ」
ダイアローグ2 「つかの間の停泊者」ニコラ・フロック、ケイト・ニュービー、保良雄、ラファエル・ザルカ
会期:2024年2月16日(金)〜5月31日(金)
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム (東京都中央区銀座5-4-1)
東京・上野の国立西洋美術館で開催される小企画展「真理はよみがえるだろうか:ゴヤ〈戦争の惨禍〉全場面」では、フランシスコ・デ・ゴヤの版画集「戦争の惨禍」の全貌を紹介。スペイン独立戦争に取材した連作全点に未発表作2点を加えた、計82点を一挙公開する。
「真理はよみがえるだろうか:ゴヤ〈戦争の惨禍〉全場面」
会期:2024年2月27日(火)〜5月26日(日)
会場:国立西洋美術館 (東京都台東区上野公園7-7)
東京都写真美術館で開催される「記憶:リメンブランス─現代写真・映像の表現から」展は、写真や映像が捉える「記憶」に着目する展覧会。篠山紀信の作品を起点に、小田原のどかやグエン・チン・ティなど、日本やベトナム、フィンランドのアーティスト7組の作品を紹介する。
「記憶:リメンブランス─現代写真・映像の表現から」
会期:2024年3月1日(金)〜6月9日(日)
会場:東京都写真美術館 (東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)
東京の文化学園服飾博物館で開催される「“オモシロイフク”大図鑑」展は、世界中のユニークな装いに焦点を合わせる展覧会。約30か国の衣服やアクセサリーを、「ながい」、「おもい」、「おおきい」などの特徴ごとに分類しつつ紹介する。
「“オモシロイフク”大図鑑」
会期:2024年3月11日(月)~6月22日(土)
会場:文化学園服飾博物館 (東京都渋谷区代々木3-22-7 新宿文化クイントビル 1F)
東京の町田市立国際版画美術館では、企画展「版画の青春 小野忠重と版画運動 ─激動の1930-40年代を版画に刻んだ若者たち─」を開催。1930〜40年代の日本で活動したふたつの版画運動、「新版画集団」と「造型版画協会」に着目し、リーダーであった小野忠重の旧蔵品を中心に約300点の作品を展示する。
「版画の青春 小野忠重と版画運動 ─激動の1930-40年代を版画に刻んだ若者たち─」
会期:2024年3月16日(土)〜5月19日(日)
会場:町田市立国際版画美術館 (東京都町田市原町田4-28-1)
東京・上野の国立科学博物館で開催される特別展「大哺乳類展3─わけてつなげて大行進」は、剝製標本など500点以上とともに、哺乳類の不思議をひもとく展覧会。「分類=わける」と「系統=つなぐ」をテーマに、現在約6,500種存在するとされる哺乳類を、見た目や内部の特徴、DNAなどをもとにグループ分けし、それらの関係性を繋ぎ合わせてゆく。
「大哺乳類展3─わけてつなげて大行進」
開催期間:2024年3月16日(土)~6月16日(日)
会場:国立科学博物館 (東京都台東区上野公園7-20)
東京のすみだ北斎美術館で開催される企画展「歌舞音曲鑑(かぶおんぎょくかがみ) 北斎と楽しむ江戸の芸能」は、江戸の芸能を題材とした葛飾北斎の作品を紹介する展覧会だ。初公開の役者絵《三代目瀬川菊之丞 白拍子》や、歌舞伎の舞台を描いた《浮絵元祖東都歌舞岐大芝居之図》などを目にすることができる。
「歌舞音曲鑑 北斎と楽しむ江戸の芸能」
会期:2024年3月19日(火)〜5月26日(日)
会場:すみだ北斎美術館 (東京都墨田区亀沢2-7-2)
東京・新宿のSOMPO美術館で開催される「北欧の神秘─ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」展は、北欧の絵画に焦点を合わせる、日本初の本格的な展覧会。北欧のうち、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの3か国を取り上げ、19世紀から20世紀初頭までの作品約70点を展示する。
「北欧の神秘─ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」
会期:2024年3月23日(土)~6月9日(日)
会場:SOMPO美術館 (東京都新宿区西新宿1-26-1)
東京藝術大学大学美術館で開催される「大吉原展」は、約250年にわたって続いた江戸幕府公認の遊廓「吉原遊廓」の文化と芸術を紹介する展覧会。アメリカのワズワース・アテネウム美術館やイギリスの大英博物館からの里帰り作品を含む、国内外の名品約250件を一堂に集め、吉原遊廓の全貌に光をあてる。
「大吉原展」
会期:2024年3月26日(火)〜5月19日(日)
会場:東京藝術大学大学美術館 (東京都台東区上野公園12-8)
東京のアーティゾン美術館で開催される「ブランクーシ 本質を象(かたど)る」では、純粋なフォルムの探究を通して20世紀彫刻を切り拓いたとされる彫刻家、コンスタンティン・ブランクーシの展覧会。彫刻作品を中心に、絵画作品やドローイング、写真作品など約90点を一堂に集め、ブランクーシの創作活動の全体を紹介する。
「ブランクーシ 本質を象(かたど)る」
会期:2024年3月30日(土)〜7月7日(日)
会場:アーティゾン美術館 (東京都中央区京橋1-7-2)
東京の太田記念美術館で開催される展覧会「月岡芳年 月百姿」では、幕末から明治時代前半にかけて活躍した浮世絵師、月岡芳年が晩年に手がけた代表作「月百姿」シリーズを紹介。月にちなんだ物語を題材とする「月百姿」全100点を、前期・後期にわけて公開する。
「月岡芳年 月百姿」
会期:2024年4月3日(水)〜5月26日(日) 前後期で全点展示替え
会場:太田記念美術館 (東京都渋谷区神宮前1-10-10)
東京の八王子市夢美術館で開催される展覧会「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」では、新版画の風景木版画家として活躍した川瀬巴水の作品約150点を紹介。代表作として知られる《芝増上寺》や《馬込の月》を含む「東京二十景」をはじめとする連作を一挙に公開するほか、「塩原三部作」と呼ばれる最初期の作品、絶筆となった《平泉金色堂》なども展示する。
「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」
会期:2024年4月5日(金)〜6月2日(日)
会場:八王子市夢美術館 (東京都八王子市八日町8-1 ビュータワー八王子 2F)
東京の渋谷区立松濤美術館で開催される展覧会「没後120年 エミール・ガレ展 奇想のガラス作家」では、アール・ヌーヴォーを代表する工芸家、ミール・ガレの創作の軌跡を紹介。これまで展示される機会の少なかった国内の個人コレクター所蔵の作品を中心に、初期から晩年までの展開を紹介する。
「没後120年 エミール・ガレ展 奇想のガラス作家」
会期:2024年4月6日(土)~6月9日(日)
会場:渋谷区立松濤美術館 (東京都渋谷区松濤2-14-14)
東京のパナソニック汐留美術館で開催される「テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本」は、古代ローマの大規模公共浴場「テルマエ」を愛した人々の生活を紹介する展覧会。ナポリ国立考古学博物館が所蔵する絵画、彫刻、考古資料など、100件以上の作品に加えて、映像や模型などを展示する。
「テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本」
会期:2024年4月6日(土)~6月9日(日)
場所:パナソニック汐留美術館 (東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル 4F)