マーズ・エクスプレス
2026年
監督:ジェレミー・ペラン
とある病院の小児科センターに、左腕を骨折した4歳の男の子アダムが入院した。栄養失調で痩せこけたアダムは発育が遅れ、骨が脆くなっている。移民のシングルマザー、レベッカが適切な食事を与えていないと見なした裁判所は、彼女の面会を制限する命令を下す。自らもシングルマザーである看護師長ルシーは、息子と引き離され親権を失うことを恐れるレベッカに寄り添おうとするが、レベッカの軽率な行動や上司、同僚からのプレッシャーによって追いつめられ、母子を救いたい気持ちと病院が従うべき司法制度の間で板挟みになっていく。
『Playground/校庭』のローラ・ワンデルが小児科病棟を舞台に描くヒューマン・サスペンス。骨折して運ばれてきた4歳の少年アダムと、その母レベッカの処遇をめぐる一夜を、看護師長ルシーの視点から追う。母子に寄り添いたい思いと、病院が従うべきルールや司法制度のはざまで揺れる姿を通して、人間の尊厳や共感、守るべき命の重さに迫る。手持ちカメラが生む没入感と、主演2人の切実な演技が緊張感を高める。