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キャラクター化された日本の少女像との対話 - 谷口真人の個展が渋谷で開催

キャラクター化された日本の少女像との対話 - 谷口真人の個展が渋谷で開催 | 写真
©Makoto Taniguchi Courtesy of the artist and NANZUKA

鏡とアクリル板を利用して生み出される作品を手がけるアーティスト谷口真人。その谷口の個展「Untitled」が、渋谷NANZUKAで開催される。期間は、2014年3月1日(土)から3月29日(土)までの間。

谷口が描く作品のベースは、漫画やアニメーション、アイドルなどキャラクター化された日本の少女像。これらの少女像は、80年代から脈々と受け継がれ、流通や消費に由来する記号化された造形として培養を繰り返してきた。しかしそのイメージは、消費の対象であると同時に、見る人々に生々しい存在感を感じさせるイメージでもある。

こうしたイメージとの対話を繰り返しながら、「思い入れ」や「感情移入」によって生まれる現実存在と、絵を描く行為の関係性について、考察を続けた谷口がたどり着いたのは、鏡とアクリル板を利用した絵画だ。鏡に映るイメージとアクリル板上に描かれたイメージが表すのは、そのまま作家が感じている認識と実存との距離を表す。

正面からは認識することができない鏡に映る少女像と、それとはまったく異なる様相のデフォルメされたイメージ。互いに互いがいなければ成立できないこれら2つのイメージを前にして、人々は、鏡の世界に住む少女には永遠に近づけないことに気付く。しかしそれは同時に、鏡の少女が鑑賞者との対話の中に永遠に存在し続けることの暗示でもある。

キャラクター化された日本の少女像との対話 - 谷口真人の個展が渋谷で開催 | 写真 キャラクター化された日本の少女像との対話 - 谷口真人の個展が渋谷で開催 | 写真
©Makoto Taniguchi Courtesy of the artist and NANZUKA

谷口は自らの作品について次のように語る。

「私たちが存在すると感じる全てのものは、見て、存在すると感じた瞬間に、“イメージ”になる。それは記憶や印象、ビジュアルという意味でのイメージなどが混ざったような自分にしかわからないもの。それが確かにあることを確認しようと、絵を描いたり物をつくったりしてなんとか目の前にあらわそうとする。そのように目には見えないけど確かにある内なる"イメージ"を描こうとする時、その存在の儚さやまぶしさが沸き上がってきて、自らの生命観や"存在する"ということについて思いを至らせる」

【展覧会情報】
谷口真人 Untitled
期間:2014年3月1日(土)~3月29日(土)
場所:NANZUKA
住所:東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビルB1F
時間:11:00~19:00
休館日:月・日・祝
TEL:03-3400-0075

■アーティスト情報
谷口真人。1982年東京都生まれ、東京藝術大学 大学院美術研究科 先端芸術表現専攻を修了し、これまで2007年「アートアワード東京」、2009年「neoneo展part1[男子]」(高橋コレクション日比谷、東京)、2012年「Daughters of the Lonesome Isle展」(sprout curation、東京)、2012年個展「あのこのいる場所をさがして(2005-)」(SUNDAY、東京)などの展覧会に参加してきました。

Photos(3枚)

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