ファッションニュース > 2008年3月 8日のファッションニュース

ヨウジヤマモトがライセンス提携で新ブランド「COMING SOON」

ヨウジヤマモト、Y's、ワイズレッドレーベルなどのブランドを展開するヨウジヤマモト社がイタリアの大手アパレルメーカー、シンヴ(Sinv.)社とライセンス提携した新ブランド「カミングスーン(COMING SOON)」が今年秋口から世界展開で発売されると、AFP通信が報じている。

AFP通信によると、カミングスーンは2008A/Wシーズンから、全世界で販売をスタートし、メンズ・レディースウェア、アクセサリーともに展開する。

■ファッションとライセンス

ファッションとライセンスの歴史を振り返ると、ブランドのライセンス展開を積極的に進めたブランドとして有名なものはクリスチャン・ディオール。その後、ディオールのもとで働いていたピエール・カルダンもライセンスビジネスを積極的に進め、帝国を築き上げた。

しかし、一方でファッションブランドのライセンスは、ロイアリティ収入があり、ブランド運営の財源、ブランドの知名度向上などの利点がある一方、手法を間違えると、ブランドとしての価値を落としてしまうという要素も持ち合わせている。ブランドの名前が出回りすぎることで「名前」の価値、イメージが落ちてしまうのだ。

エマニュエル・ウンガロなどは、アメリカにおいて、ブランドが発表するゴージャスかつクリエイティブなデザインより、デパートで発売される「エマニュエル」というライセンスのアパレル商品が有名になってしまい、ブランドとしてのイメージが間違った方向に向かってしまったという。

クリスチャン・ディオールも、ライセンス提携があまりにも多くなり、その商品を管理することが事実上不可能になり、ブランドとしてのイメージを維持できなくなった過去がある。このようなことから、現LVMHのCEO、ベルナールアルノーは、ディオールの経営に着手した際、ライセンスブランドの提携解除を行ない、ブランドの再建に成功した。

90年代からの傾向として、大手のファッションブランドは、香水、サングラスなどのブランドのラインナップにないものを除き、ライセンスビジネスには消極的。

しかし、過去の失敗は、提携先を多く持ちすぎた、イメージのコントロールが不可能になった点など、さまざまな要因があり、手法を間違えなければ、成功する可能性も秘めている。

過去の例と比較すると、今回の提携におけるブランド名は「カミングスーン(COMING SOON)」で、「ヨウジヤマモト」の名前が含まれていない点など、より独立した形でブランドを世界に発信していく試みがみえ、過去のライセンス展開とは異なった手法をとっている。

今回の提携は、日本のブランドが、ヨーロッパのアパレルメーカーに大規模なライセンス生産を提供するのは初めての挑戦。ライセンス提携の可能性についても新しい道を切り開いていくことが期待される。

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