現地時間の2月24日(日本時間では2月25日)、ハリウッドのコダック・シアターにて、映画の祭典、第80回アカデミー賞授賞式が開催され、ジョエル、イーサンのコーエン兄弟監督の「ノーカントリー」が最優秀作品賞他、最多の4部門を受賞した。コーエン兄弟は作品賞、監督賞、脚色賞を受賞し、主要部門を席巻した。
スペイン人俳優初の助演男優賞を受賞となったハビエル・バルデムは、「俺にあの役が出来ると思うくらいクレイジーでいてくれたコーエン兄弟に、ありがとうと言いたい。それに、史上最悪な髪型にしてくれたことにもね。」と冗談交じりで語りながら、最後に母親に、スペイン語で「このオスカーはママ、家族、スペインのものだ」といった感謝を述べた。
「ノーカントリー」同様に最多の8部門にノミネートされていた、ポール・トーマス・アンダーソン監督の「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」は、主演男優賞(ダニエル=デイ・ルイス)、撮影賞を受賞した。
ダニエル=デイ・ルイスの主演男優賞受賞は、1989年の「マイ・レフトフット」以来、今回で2度目。89年のマイ・レフトフットから合計9本の映画に出演し、アカデミー主演男優賞に4回ノミネートされ、2回受賞するという偉業を成し遂げた。デイ・ルイスは、入念なリサーチと役作りが有名で、世界中の俳優から尊敬されている。
主演女優賞を受賞は、「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」でエディット・ピアフの人生を演じ、マリオン・コティヤールが受賞。「人生に感謝、愛に感謝します。この街には、本当に天使がいるみたいね」という、涙が溢れそうな表情でのスピーチが感動的だった。助演女優賞はフィクサーのティルダ・スウィントンが受賞している。
今回のアカデミー賞の俳優部門は、ダニエル・デイ・ルイスとティルダ・スウィントンがイギリス出身、マリオン・コティヤールがフランス、ハビエル・バルデムがスペインと俳優すべてが欧州出身という非常に珍しい結果となった。
ファッション関連の衣装デザイン賞は「エリザベス:ゴールデン・エイジ」が受賞。その他では、ボーン3部作の最終話で、批評家からも高く評価されているスパイ映画「ボーン・アルティメイタム」が、編集賞、音響賞など3部門を制し、「ノーカントリー」に次いで3部門の受賞となった。
日本人では唯一、辻一弘が、コメディー映画「マッド・ファット・ワイフ」の特殊メーキャップを担当して、メーキャップ部門でノミネートされていたが、惜しくも受賞を逃した。
■主な受賞リスト
「ノーカントリー」
・作品賞
・監督賞(ジョエル&イーサン・コーエン)
・助演男優賞(ハビエル・バルデム)
・脚色賞
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
・主演男優賞(ダニエル・デイ=ルイス)
・撮影賞
「ボーン・アルティメイタム」
・編集賞
・音響賞(編集)
・音響賞(調整)
「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」
・主演女優賞(マリオン・コティヤール)
・メイクアップ賞
「フィクサー」
・助演女優賞(ティルダ・スウィントン)
「JUNO/ジュノ」
・オリジナル脚本賞
「エリザベス:ゴールデン・エイジ」
・衣装デザイン賞
「つぐない」
・音楽賞
「ONCE ダブリンの街角で」 (曲名) Falling Slowly
・歌曲賞
「レミーのおいしいレストラン」
・長編アニメ賞
「ヒトラーの贋札」(オーストリア)
・外国語映画賞
「「闇」へ」
・長編ドキュメンタリー賞
「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」
・美術賞
「ライラの冒険 黄金の羅針盤」
・視覚効果賞