アメトラ(アメリカントラッド)と言えばラルフローレンやブルックスブラザーズが有名だが、去年からアメトラが注目を集めその傾向はますます高まっている。特にブルックスブラザーズのコラボレーションブランド、ブラック フリース。
ブルックスブラザーズと言えば、歴代の米大統領、50年代を支えた俳優、著名人を顧客に持つアメリカントラッドのシンボル的ブランドで、日本でもスーツブランドとして広く知られている。新ブランド「ブラック フリース」は2007A/Wから発表された。
これは約200年の歴史を持つ「ブルックス ブラザーズ」では大きな出来事で、初めて外部デザイナーを起用した。そのデザイナーが、今や世界的に注目を集めるトム・ブラウンで、アメリカントラッド復活の鍵を握っている人物。
ブラック フリースのアイテム
クロップト丈のアイテムを用意し、折り返しの幅を厚めに取ったパンツ裾のものも目立つ。ヒツジにリボンを巻いた「ブルックス ブラザーズ」伝統のロゴマークをいくつもあしらったジャケットも特徴的。それらに、トムブラウンのディテールへのこだわりと、彼がよく使用するハンドステッチ、刺繍、くるみボタン、グログランなどを加える。
※グログラン…固く密に織られた緯畝(ヨコウネ)のある織物。巾1mm程度ぐら いの緯畝の織物
アメトラをトレンドとして見る…
これまでディオールオムに代表されるタイトなシルエット、日本ではナンバーナインのようなロックテイストのスタイルが注目を集めていたが、2006年あたりから確実に別の方向に向かう風潮がではじめた。パンツもカーゴなどゆったり目のスタイルが紹介され始めた。その象徴的な出来事がエディスリマンのディオールオムの辞任。D&Gを中心としたセクシー(ワイルド)系のファッションもややスローダウンの風潮。
※ちなみにディオール・オムの新デザイナーに就任したクリスヴァンアッシュは就任後初のコレクションで一転してクラシカルなイメージを打ち出した。
このよな流れの中でファッション界に空白ができるとしたらその空白を埋める可能性がある一人がトムブラウン。日本でも今年に入ってから注目を集め、徐々にその度合いも高まっている。アメトラが日本でも次の本格的なブームになるのか注目したいところだ。
※アメトラとは…アメリカの東部で培われたファッションでアイビールックや、アイビーリーグモデルのスーツ(ジャケットが肩パットをあまり使わないナチュラルショルダーでずん胴型のシルエットなど)でアメリカの正統的なファッションといわれる。50年代半ば~60年代の映画に良くあるスタイル。
