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2014年10月13日(月)、Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO 2015 SSが開幕した。オープニングを飾ったのは、ハナエ モリ デザイン バイ ユウ アマツ(HANAE MORI Desingned by Yu Amatsu)。
今シーズンより、エー ディグリー ファーレンハイト(A DEGREE FAHRENHEIT)のデザイナーを務める、天津憂が手掛ける新ラインがスタートした。森英恵以外がデザイナーを務めるのは初めて。アイコンである蝶をキーワードに、凛としたブランドイメージはそのまま、現代的な素材やアイテムを使用して、都会に住む女性へ向けた装いを展開した。
会場は、朝焼けをイメージするような薄明るいブルーのライトに包まれていた。今シーズンのテーマは、幼虫やさなぎが脱皮し、成虫へと変化する姿を現す「羽化」。フリルやドレープを多く使用したオールホワイトのエレガントなルックからスタートしたショーは、次第に天津が解釈した、新しいイメージへと変化していった。
印象的なのは、蝶が全面にプリントされたケミカルレースを用いたルック。パレットは、ホワイトやネイビーを中心に展開され、ノースリーブワンピースやオールインワンなどウェアラブルなアイテムが登場。蝶をモチーフにしたサングラスやレースアップシューズ、リュックサックなど、アイコニックな小物も多く見られた。
その後落ち着いた音楽とともに登場したのは、ピンクやイエローなど鮮やかなカラーのジャケットやパンツなどのモダンなルックだ。ビジネスシーンを意識した装いは、自立した女性に相応しいコーディネート。「装飾を外し、あえてデザインを入れすぎないことで、僕らしさを表現した」と天津が語る。
一際目を引いたのは、シルクやPVC素材を使用したバタフライプリント。マダラ蝶を一羽一羽撮影し、インクジェットを用いて、発色よく映し出されたプリントは、群れることで持つ強さと美しさを表現した。「エレガントを今に置き換えるとどうなるか…」と、今までのイメージを尊重しつつも、新しいものを作り出そうと努めた天津は、レザーに漆を塗ったベルトなどの小物を用いることで、伝統的なもの新しいものを融合させたコレクションを展開した。
また会場には、メルセデス・ベンツのグローバルヴィジュアルを務めるティルダ・スウィントン(Tilda Swinton)と、ファッションデザイナーのハイダー・アッカーマン(Haider Ackermann)も列席。ショーの後の会見でティルダ・スウィントンは、ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)やイッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)、山本寛斎など日本のデザイナーの名前を挙げ、ジャパニーズファッションはバラエティに富んでいると評価した。
